表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

65/131

この胸の高鳴りは?

どこか誇らしさが混ざったような表情に、優しく細められた目元。そしてリリィの全てを肯定するような柔らかな声音。


「……っ!」


——先ほどまで激しく鼓膜を揺らしていた雷の音が遠のき、何も聞こえない。


突如、リリィの心臓が今までにないほどの早鐘を打ち始めた。

咄嗟にシーツの下で胸に手を当てる。


(なんですの?この……胸の高鳴りは?)


カイゼルからそっと視線を外し、手首に指を添えて脈を確かめる。

心拍はトクトクトクと規則正しく脈を打っている。


(今は正常ですわね。では、先ほどとの違いは?……そういえばカイゼル殿下を見つめていましたわ)


もう一度、脈を確かめながらカイゼルへと視線を向けた——その瞬間。

馬の速足のごとく高鳴る心拍。


(やはり!……これは……)


再び早鐘を打ち始めた胸を押さえながら咄嗟に前を向いた。


心なしか彼が座っている側の体がほんの少し熱を帯びているような気もする。


数秒の沈黙ののち、導き出された答えにリリィはため息をついた。


「……不整脈……ですわね。屋敷に帰り次第、早急に医者を呼ばないといけませんわ」

「……医者?具合でも悪いのか?」


かろうじて聞こえた“医者”という単語に、カイゼルが身を乗り出す。

リリィは一拍おいて、平然を装いながら首を横に振った。


「いえ、なんでもありませんわ。その……少し近いですわ」

「すっ、すまない」


カイゼルがわずかに距離を取っている間に、リリィはそっと彼から視線を逸らした。

また次回

毎日が筋曜日!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ