第二話 合掌造り
久々の更新です、よろしくお願いします。
夜の帳が下りた白川郷……
民家の灯火が僅かに夜道を照らす。
ディジタル時計を翳すと、19:00という数字が見えた。
夕食は19時10分というなんとも微妙な時間に予約しておいたのだが、その微妙さが功を奏したようで、駆け足……いや、早足で行けば間に合いそうだった。
足早に進むと、その足音がはっきりと聴こえた。
いくら観光地とは雖も人は少なくなっており、早足で進む一本道には彼以外、誰一人としていなかった。
彼はこの地に一人で来たということへの寂しさをやっと理解し、いつもの憂鬱な気分に苛まれた。
舗装された道の脇に小さな川のようなものが流れており、小さなせせらぎが聴こえてくる。
そこには決して色鮮やかではないが趣のある鯉が泳いでいたっけな、とか過去の思い出に浸りながら寂しさを紛らわそうとしていた。早足に思い出にと器用なことをしていたら、あっという間に宿に到着していた。
宿は勿論茅葺き屋根の合掌造り。
白川郷の代名詞とも言えるこの宿の造りは、どこか入るのを躊躇ってしまうような凄みがあるのだが、その圧倒的な姿に一人寂しい私に強力な味方がついたような気分を覚え、少しほっ、とした。
後編は後日出します、さらに
三話というか四話というかは
そのあとすぐだします。
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