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グリーン・ヴィクター  作者: 獅子印
3/8

こんにちは、裏の人々

こんにちは!二つの小説を投稿するのは、ものすごいキツいですね…時間がゴリゴリ削られてます…

 正直、目の前のおっさん(20代前半くらいだろうが、僕から見たらおっさんだ)を信用し、この人たちについていくべきか、迷った。一生を左右する問題

だ。迷うべきなのだ。そして、僕はこう決着をつけた。

「よろしく。バク。迷惑もかけるかも…というかかけると思うけど、これから一緒に頑張ろう!」

ーーー少女が信じているのだから、僕も信じる。

 これが僕の一生を決めるものでも、後悔はしないと思っていた。それが、僕の初恋の人へ贈るべき気持ちだと思った。彼女が信じるものは、全て信じるのだ。ただし、弱味を見せないため、タメ口だ。

「さて。さっさと逃げてしまおうか。ジョー!車を出してくれ!」

 すると、運転席にいるジョーと呼ばれた男がエンジンをかけた。

「ジョー、君もよろしく!」

 僕が声をかけると、ジョーはフン、と鼻をならして、


「俺は反対だぜ、バク。」


と不機嫌そうに言った。


「どうしたんだい、ジョー。……ああ、実力のことかい?それなら今からテストするよ。」

「テストだってくぐり抜けられねえよ!そいつは表の人間だぜ!?」

 どうやらジョーは表の人間に偏見を持ってるようだ。……僕みたいな異端だっていっぱいいるのに。

「じゃあ、ジョー。君が僕と戦えばいいよ。ただし、負けても言い訳だけはしないでね?武器は使っていいよ。殺す気できてね。」

 何だか僕がバカにされた気がしたので、ジョーをボコボコにしよう。なんか、こいつには負けない気がする。

「ハッ、上等だ!前衛担当ではないとはいえ、プロの力みせてやるぜ!」

 ……やっぱフラグ立ててるな、と思った。


「さあ、やろうぜ!」

 今僕たちがいるのは、小さな公園。人気のないところにあり、テストに昔から使われているそうだ。

「ジョー。そんなに焦らないでくれたまえ。ぼくも準備が久しぶりで手間取ってるんだよ…えー、ルールブック……あったあった。要君!これを読んでおきなさい!このテストのルールが書いてあるよ!」

 バクから受け取ったルールブックに目を通す。大体こんなことが書いてあった。

①武器の使用は木製のもののみあり。ただし、双方の了承が取れたときは鉄製などを使ってよい。

②相手の殺害は禁止。ただし、入団者は負けたら処刑。

③先に相手に本物ならば致命傷になる攻撃を与えた方が勝利。また、相手が気絶した場合も勝利とす

る。

ということだ。負けたら処刑か…気合い入れないとな。

「ジョー。武器は木製のみね。僕が殺しちゃったら困るし。」

「ハッ、ナメんな!殺すのはこっちだ!…ま、木製でいいが、お前は何を使うんだ?」

 そう言いながらジョーは箱の中から棒らしきものを取り出した。あっちは棒術か…

 さて困った。僕は何なら素手でも勝つ自信はあるけど、大体の武器は使える。それこそ棒でもいいけど…ま、ハンデとしてこのナイフにしよう。大きさ的にはボウイナイフだな。もう一丁は…これはククリナイフに近いな。面白いものがあるなあ。

 どうせ木製なら全てが鈍器と同じだ。つまり、いくら技量があっても、ナイフで棒は切ることはできないのだ。だからこれはかなりのハンデだろう。リーチも違う、防御するときに手に掛かる負荷も違うし、攻撃のハードルも上がる。ただ、僕は勝つ自信があった。

 ちなみに自分の中で気に入っている武器は大剣

だ。あれを使ったときだけは師匠にも勝てた。

 一方、バクは車から旗を見つけ出していた。…あの人剣道好きなのかな?審判旗ってあんなんだった気がする。

「さ、準備はいいかい?おや、要君。きみはかなりハンデを背負っているね。これはジョー、負けても言い訳できないねー?」

「うっせえ!負けねえから言い訳もしねえよ!」

 ジョーが切れている。よしよし。怒れば人は弱くなる。攻撃が大振りで単調になるし、考えが足りなくなるからだ。

「では、構えて…初めっ!」

 バクの合図がかかる。ジョーはすぐに飛び出してくるようなことはせず、ただじっと構えていた。なるほ

ど、流石にプロか。すぐに出てきたら首かっ切ることもできたのに。

「そら、来ねえのか?ならこっちから行くぜ!」

 言うが早いか、ジョーが飛び出してきた。棒は届くが、ナイフは届かない絶妙の距離で棒を振る。なるほど、自分の間合いをよく知ってる。思ったより強いな…技一つくらい使わなきゃ勝てないかな?

 横に振られた棒はバックステップで避け、縦に振られた棒はナイフで受け流す。きちんと威力も乗っている。棒って強いんだ…棒は使ったことないんだよね。

「ほらほらあ!手も足も出ないかあ!?ハハハハハハハ!!!

 カチン。

 イラっと来た。さっき、怒ると考えが足りなくなると言ったが、僕は逆だ。怒れば怒るほど頭の回転が早くなる。そして冷静な作戦を立てることができる。まあ、師匠に訓練されたからだけど。

 さて、地面は土だ。ならこの技かな。

「しょうがないな。ジョー。一つだけ使ってあげるよ。[須藤流戦闘術]。悪く思わないでね。」

 そう言って足を思いっきり降り下ろす。[震脚]とか呼ばれるものをものすごく強くしたものだ。須藤流戦闘術では、(使うところによって違うが)[爆砂]と呼ばれる。効果は…

「うおっ!?土で前が見えねえ!?」

 …目眩ましだ。地味だが、確実な方法。ましてジョーは声をものすごい出すので、僕からは場所が筒抜けだ。あっちからは、静かに戦う訓練をされた僕の居場所は分からないはずだ。

「よっ…と。僕の勝ちだね。」

 ジョーの首に二本のナイフを当てる。…これ、ほとんど使うことなかったな…って、皆から土煙でこっちの状況見えないんだった。ジョーを引きずってみんなのもとに行く。ジョーは放心していた。


「いやー、ご苦労様。要君。君、ものすごい強いねえ。」

「あ、ありがと、バク。」

 バクからジュースの入ったコップを渡される。まさかこんなしょうもないところで毒なんて仕掛けないだろう。まして、僕は使えるんだと証明したのだから、殺される筋合いがない。

「改めて自己紹介しようか。ぼくは幕内 源。コードネームはバク。由来は…幕内→まくうち→ばくうち→ばく→バク だね。一応リーダーをやってる23歳だよ。よろしく。」

「私は 北川 私乃だよ!チームNo.3で、コードネームはマイ!由来は…私乃→私の→my→マイ、だ

ね!13歳だよ!よろしくね!」

「それで、そっちに座って寝てるのが、倉沢 伊織だよ。ぼくの幼なじみで、年は一緒。チームNo.2

で、コードネームはダーク。由来は腹ぐ」

 ゴシャっ!と音がした。源が倒れていて、隣には雑誌が落ちている。凄い速さだった…見えなかっ

た…!

「誰が腹黒よ!…あ、えーと、よろしく。要。あたしの説明はさっきそこの馬鹿がいってた通りだ

よ。」

 いい笑顔だが、源を蹴りながらなのでものすごい怖い。

 そして、説明代わりましたとばかりに私乃が謝ってから説明を始まる。

「…あー、ごめんね。要くん。それで、そっちで伸びてるのが、城里 正。チームNo.4で、コードネームはジョー。由来は…そのまま名字からだね。まあ悪い人じゃないんだよ?仲良くしてあげてね。」

 まるで私乃がお母さんのようだ。

「…ん?チームNo.って、メンバーに入った順番?」

「そうだよ?」

「じゃあ、正より私乃の方が早く入ってきたの?」

 そう聞くと、少し暗い顔をして、「物心ついたときからここだから…」と言った。

「要君。ちょっといいかい?」

 気がつくと源が復活していた。タフだなあ…

 源のところへ行くと、小さな声で囁かれた。

「私乃の過去についてはあまり触れないでいてくれるかい?結構複雑なんだよ。」

 そう注意を受け、気付いた。こんな世界に子供がいるってことは、相当複雑なはずだ。

「分かった…私乃にも謝るよ。」

「よし、それでいい。ただ、反省だけでいい。またあの話を持ち出したらいけないのはわかるだろ

う?」

 そうだった。謝るということは、もう一度話を持ち出すことになる。そんなことも気づかないとは。

「さ、要君。今から行くのは、僕たちの家だよ。ちょっと遠くなるから、私乃とでも喋ってて。」

 そう軽く言われ、少し気分が晴れやかになった。

昨日はホワイトデーでしたね!私は妹と母に渡しましたよ。(泣)

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