ようこそ、裏世界
獅子印、まさかの二作目です!いやー、投稿ペース間に合うかな?
僕は瞬間、心を奪われていた。すぐ前を通る少女は、今まで生きてきた13年、出会ったことの無いレベルの美少女だった。こんなショッピングモールでこんな子と出会う機会があるのか。そう思っていると。
フードコートが爆発した。
「…は?」
これがすべての始まりだった。他の人から見たら最悪の人生かも知れないけど、僕にとっては最高の人生だった。
まず、自己紹介をしようか。僕は須藤 要。中学一年生で、13歳だ。ま、これは本人が書いてる訳じゃない。僕の親友が書いたものだよ。
さて、君にはこれからこの物語を聞いてもらおうと思う。もしかすると規制されるかもしれないから、こういうことにしておこう。これは創作物で、実際の人物、団体とは一切関係ない、と。ま、考え方は人それぞれ。君が僕の物語を嘘じゃなく本当だと思っても、誰も止めはしないよ。ただ、この物語に憧れるのはやめた方がいい。僕は幸せだったけど、僕以外は幸せじゃないと思うから。
じゃあ、少々聞いてもらおう。僕と、あの子の物語。
「ど…どこだ、あの女の子は!」
僕はさっきの美少女を追っていた。フードコートが爆発した。その事実はどうでもいい。人死にも出たが、どうでもいい。もう警察が来ている。このままでは、あの子は捕まる。僕は彼女が犯人だと本能的に悟っていた。そして、僕が考えていることはちょっとずれている。僕は、彼女を捕まえるのではなく、逃がそうとしているのだ。
「いた!」
女の子は正門から出ようとしている。もう警察も来る頃だろうに、なんであんなに堂々と…!
「君!そこの女の子!」
僕は女の子を呼び止めた。女の子はにっこりと笑顔を浮かべて、僕に応対する。
「どうしたの?私は知り合いじゃ無いと思うけど…」
この女の子は、おかしいのだろう。爆発させておいて、なにが[知り合いじゃない]だ。ただ、僕も少しおかしかった。この子を助けようとしているのだから。
「そこからじゃ危ないよ。多分もうすぐ警察が来
る。他の道から行くよ。ついてきて。」
そう言うと、見られたと思ったのか、ナイフをもって僕に飛びかかる。僕はそのナイフを受け止め、奪い取った。剣道の技[無刀取り]のアレンジバージョンだ。僕の習った[須藤流戦闘術]では[流水]とい
う。
僕はナイフを軽く投げ返しながら、何もなかったように話しかける。
「ほら。行こう。このままじゃ捕まるよ。」
これが、僕と彼女の出会いだった。
ここから二人の物語は始まります。一応ラストは決めてあるけど…ちゃんと終わるかな?