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変革者  作者: 雨の日
第一章~生まれし太陽~
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第十三話

第十三話


翌日


『あー、諸君聴こえるか?俺は天候組、曇りの日だ。現時点を持って迷宮突破試験は合格者不合格者含め全員脱出が完了した。それにより、本日午後二時より、あらたな試験を開始する。内容は秘密だ。時間になれば今度は休憩所中央にある簡易広場に集合だ』


丁寧な説明を曇りの日がマイクを通して全体に知らせる

雄太はそれを自分のテントの中でぼんやりと聞いていた


「今は・・・9時か。まだ寝れるな・・・」


「残念だが、起きてくれや?」


寝袋から飛び出し、反射的に近くに置いてあった拳銃を掴み銃口を声のしたテント入り口に向けた


「おー怖い怖い。でも打つなよぉ?俺だ俺。雨の日だ」


「雨さんか・・・危うく打つとこだった。頼むから気配は残して・・・」


少し安心して銃を元の位置に戻した

雨の日がわざわざ雄太を訪れるのも珍しい、と考えていると雨の日は雄太をテントの外に連れ出し、少し歩いた先の赤い十字架マークのテントに連れて行かれた


「ここは・・・?」


「検診だ。迷路とはいえ、怪我でもしていたら問題あるからな」


「むしろ怪我しなきゃですよ・・・難易度的に」


少しばかり反論してみたが雨の日は確かに、とだけ言って雄太の背中を押した

その音に気が付いたのか奥から人影が現れた


「あら!やっときたのね雄太君!」


現れたのは白衣に身を包んだ可愛らしい、ナイチンゲール。中野だ


「お久しぶりです!中野さん!」


「あ、私称号貰って名前変えたの!えぇっと撫子、よ」


中野改め、撫子は得意げに語る

どうやら雄太達とは違うところで救護班用の試験があったようだ


「あれ?でもなか・・撫子さんは大分昔からこの組織いたんじゃ・・・?」


「えぇ。でも救護班は特に名前変えなくてよかったのだけど、なんかかっこいいから雨様に直接言ってみたら「せっかくだしお前らにも名前やるよ」って言って試験を作ってくれたんだ!この名前も雨様が付けてくれたの!幸せよ!」


撫子

日本に咲く花の名前で、花言葉は純粋な愛、無邪気

正にぴったりの名前だ

雨の日にしてはまともなチョイスだと感心する


「よ、よかったですね・・・っと俺を呼んだ理由って・・・」


このままだとどんどん話が脱線しそうになったので雄太は軌道を修正した


「おぉ!忘れてたわ!まぁそこまで大きいものじゃないけど一応検診!こっちきて」


連れられてテント内の診察台に寝かせられる


「じゃ、上脱いで置いて?」


まさかの脱衣

まさか脱ぐことになるとは思いもしなかった雄太は戸惑う

それも、相手が撫子だ。緊張も隠せない


「あ・・もしかして恥ずかしいの~?ふふっ大丈夫よ、担当医はわたしじゃないから!」


「え!?誰ですか?」


「It is me!どうユウタ?怪我してない?」


カーテンの裏から現れたのは食堂でおなじみのフレディだ

しかし今日はエプロンでなく白衣だ。しかも似合う・・・


「フレディ、医者なの!?」


「Yes!実は医師目指してた時期あってね、基礎はバッチリだよ!検診くらいEasy!」


ガッツポーズでできる事のアピールを決めるフレディ

普通の人ならおびえるかもしれないフレディの巨体だが、すでに十分以上打ち解けている雄太は全幅の信頼を置いている


「じゃ、ちゃちゃっと頼むよ!」


「OK!任せときな!」


フレディの検診は驚くほど手際が良く、また雄太も怪我していない事もあり直ぐ終わったので余った時間でフレディ特技のマッサージを施してもらい、心も体も万全な状態になった

それにしても、フレディの謎が増えた気がした雄太だった





『諸君、そろそろ準備は終わったかな?現在午後2時。これから試験内容を発表する』


集まった人数は最初に船に乗っていた人数と殆ど同じだが、やはり少しは減っているようだ


『では、雷の日より説明してもらう』


『はいはーい。んと、みんなにこれからやってもらうのは・・・鬼ごっこです!』


鬼ごっこ

鬼が居て、逃げる人がいて

追いかけあう、あの

鬼ごっこだ

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