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ウカミタマ ~地球奪還軍第00小隊~  作者: ろくよん
イチカ・アンチノミー
61/63

地上エレベーター付近の殲滅戦 ①

「トラノスケ。グラトニーを頼む。確実に殺せ」

「ああ、じゃなけきゃ死ぬからな」

「さて、さっさととっちめに行くわよ」

「ああ、わかっている」


 無法者を捕まえるためにリオ達は先にホバータンクから外に出る。

 そして最大速度で灰の大地をかけるホバータンク。目標はグラトニーの集団、全ての全滅。

 地上エレベーター近くでの戦闘。少しでも残れば防衛基地を建設している地上エレベーター付近に攻め入ってくるかもしれない。それは阻止しなければならない。

 イチカたちも武器を持ち、いつでも戦闘態勢。

 今すぐにでもホバータンクから出撃できる。


「見えたぜ、お相手さん! 空にも大地にもたくさんだ!」


 トラノスケの目の前には多種多様のグラトニーの大群が。

 こちらに向かって走ってきているのは、人の形をした『ガキ』や四足歩行の狼型、『ガロウ』など他にも多くの型のグラトニーがいる。

 空にもカラス型の『ヤタ』なども地上を見張っている。


『聞こえるか、第00小隊!』

「聞こえますよ!」


 第02小隊の指揮官、カズキが再び通信をつなげてきた。


『こちらも戦闘の準備はできた! そちらは?』

「いつでも攻めれますよ!」

『そうか、ならばこちらが先に爆撃を仕掛ける! 合図を送ったら攻撃を仕掛けてほしい!』

「了解しました!」


 大規模の攻撃を行う。グラトニーの群れに大打撃をあびせるのだ。

 ならばこの場で立ち止まって様子をうかがうのが自分たちがするべき行動だ。


「皆、まだ攻めるなよ。第02小隊の指揮官が爆撃を仕掛ける! 巻き込まれるわけにはいかないからな!」

「わかりました!」


 勝手に動かないようにこの場にとどめておく。


『準備できた!』


 そしてカズキから発射の合図が送られる。


『エネルギーミサイル! フルチャージ! 発射!』


 その言葉と共に、トラノスケ達から見てグラトニーの右側から大きな音が。そしてその方角から大きな半透明の翡翠の球体が飛んでいく。

 高圧縮されたエネルギーの塊だ。

 それがグラトニーたちがいる地面に激突した瞬間、大爆発を引き起こした。

 衝撃を与えればエネルギーの大爆発を起こす。それによってウカリウムの力が混じったミサイルが大きな爆発を起こして、グラトニーの集団、中央に大きな穴を開けていく。

 突然、飛んできたミサイルにグラトニーたちは大混乱。

 なにせウカリウムのミサイルだ。グラトニーにとってそれはもっとも畏怖するべき存在。あらゆるものを侵食する無敵の生物を唯一殺せる天敵の物質。

 その爆発に巻き込まれたグラトニーは悲鳴を上げることなく灰となり、それを見て爆発から逃れたグラトニーが逃げまどう。


「わーお、すげー爆発……これ何回も撃っていけばグラトニーを全滅できるぜ」

『もう帰還用のエネルギーしかない。エネルギー弾はもうないから、残りは隊員たちで殲滅するしかない』


 なるほど、それはもう無理だ。

 これだけ数を減らしてくれたのだ。ならばあとはこちらも必死にグラトニーを討伐しに行くのみ。


「ここまでやってくれたんです。やってみせますよ」

『そちらに少数の部隊を送った。しばらくすれば到着するだろう。彼女たちと協力して攻撃を仕掛けてくれ。ではこちらも残りのグラトニーを討伐する!』


 仲間の戦力がこちらに加わってくれる。

 これは頼もしい。


『健闘を、期待の新人』

「そちらも、生き残ってください」


 互いの無事を祈って、目の前のグラトニーを倒すことにすぐに思考を切り替える。


「早速やってきた! 仲間が来るまで耐え忍ぶぞ! なんなら全滅させっていい! 迎撃するぞ!」

「わかりました! 富岡ツムグ! 出撃します!」

「私もこのホバータンクから狙撃していきますからね~」

「わ、私は!」

「ツムグと共に前線に! 俺はハイドラグンでカラスどもを墜落させる!」


 第00小隊が攻撃に移る。目標は当然、目の前の狂乱しているグラトニーの群れ。地球奪還軍の使命として、奴らを叩きのめす。


「こんな迷っているグラトニーなら簡単に討伐できますよ!」

「ツムグちゃん、あまり無茶はしないでくださいね! 一方的に攻撃できる空間にとどまって安全に攻撃していきましょうね~」

「難しいですね! 見ていてください、指揮官さま!」


 小柄のツムグが素早く飛びあがって敵の群れに飛び込む。そしてそのまま瞳が翡翠となり光らせる。


「『断ち切れぬ糸(ザ・ボンド)』!」


 キセキによって紅い糸が指先から生まれ、その糸を鞭のようにしならせてグラトニーの足元に飛ばしていく。


『ギィギィ⁉』


 ツムグの『断ち切れぬ糸(ザ・ボンド)』は名刀の切れ味をも凌ぐ糸の刃。それがグラトニーたちの足を斬り裂いていき、そのまま地面に倒れていく。そして片手に握りしめているビームハンドガンを倒れたグラトニーの頭や胴体にぶち込んでいく。

 倒れていて足も取れているグラトニーが避ける行動さえもできず、ただ翡翠のビームを浴びるしかない。

 一方的にビームを打ち込んでグラトニーの数を減らしていった。


「これが! 安全な場所からの射撃!」

「お見事ですよ~、的ができて撃ちやすいです」


 足を崩して身動きを封じれば狙撃もしやすいものだ。エリナの狙い澄ました射撃は吸い込まれるようにグラトニーの体に穴を開けていった。

 狙って、撃って、狙って、撃って。

 その繰り返しでグラトニーを処していく。

 地上にいるグラトニーを二人が次々と減らしていく。


「やっぱ、頼りになる!」


 数で攻めようとも、ツムグの紅い糸は範囲内ならどれだけ多くいようが一瞬で斬り刻める。それでグラトニーの命を奪える訳では無いが、回避と攻撃、同時に封じることができる。

 地上ならツムグがいれば大丈夫だ。

 ならば指揮官として倒すべき相手に集中しなければ。


「空にいれば無事だと思うなよ! エリナさん! ホバータンクを動かします!」

「わかりました!」


 ホバータンクで移動しながら、ハイドラグンを操作する。

 狙いは当然、空を飛ぶグラトニー、『ヤタ』の殲滅。奴らが地上に向けて攻撃を仕上げる前に撃ち落としまくる。そして地上ではなくハイドラグンに目を向けさせる。

 空のグラトニーを倒す仕事は戦闘用ドローンを動かせるトラノスケの役目だ。


「ハイドラグンがいれば! 空は俺の距離さ!」


 狙いを定めることなく、ビームバルカンを発射。数が多いため、適当に撃ってもどれかには当たる。当てれさえすればいい。

 大事なことはハイドラグンに攻撃が当たらないこと。

 グラトニーの攻撃一発で沈むことだってあるのだ。

 そして攻撃を受けたヤタたちが地上からハイドラグンに目を向ける。倒すべき敵を大地から空へと変えた。

 反撃とばかり、刃のような羽を飛ばしては口から灰結晶弾を吐き飛ばしてくる。


「遅い!」


 だが、それぐらいではトラノスケは止められない。ハイドラグンは落ちない。

 どれだけ弾を散らしてこようが、ハイドラグンの飛行モードの機動力なら避けることに動作はない。急上昇してカラスの羽と灰結晶弾を避けて、そこからビームバルカン、そしてホバータンクのバルカンの乱れ打ち。

 地上と上空からの十字砲火に、ヤタは避けることができず数を減らしていく。


「レーダーからいなくなるまで撃ちまくるぜ!」

「トラノスケちゃん、ひょっとして人型ロボットを操作したことあります?」

「小型のラジコンロボならありますよ!」


 ホバータンクを動かしつつハイドラグンも操作している、そのダブルタスクに驚いているエリナ。

 前線で戦えないなら、兵器の性能を最大限に引き出して、敵を壊していく。

 それが松下トラノスケの戦い方。


「み、皆さん、強すぎますよ……」


 一方、イチカは地味に、しかし淡々とグラトニーどもをビームアサルトライフルで撃ち抜いていった。ツムグがグラトニーたちの体勢を崩してヘイトも稼いでいる。比較的安全に攻撃をすることができた。


「まあでも……楽できていいかも」


 所持していたエネルギーグレネードをグラトニーへと投げつけて起爆させる。その爆発でグラトニーを消し飛ばしていった。

 隊員なら回復薬と共に持っている代物。動くグラトニーは警戒して避けてしまうが、身動きが取れないなら一気に殲滅できる頼りになる武器だ。

 イチカの心は落ち着いていた。

 地上での活動は好きではないが、今回の戦闘は楽な場面が多い。

 これもトラノスケのハイドラグンの操作技術が上がったおかげだろう。単純にサポートだけでなく戦える隊員が増えたのだ。

 これで自分の負担も減るというものだ。

 指揮官に怒られたくないから必死に頑張ることには変わりないが。


「後は第02小隊に任せれば……」


 ――ヒュゴンッ‼


 そう思っていると、突然大きな衝撃が襲ってきた。その衝撃にイチカは吹き飛ばされてしまう。


「キャッ⁉ な、なんですか⁉」

 

 起き上がって周囲と自分の体を確認。

 幸い、体に痛みは走るが出血などの怪我はしていない。

 誰がこの衝撃をぶつけたのか犯人を捜す。おそらくグラトニーであろうが、そのグラトニーはどんな姿をしているか、それを確認しなければならない。


「――え?」


 ありえないものを見るような表情を浮かべてしまう。

 そのグラトニーは黒めの緑髪をなびかせた人型――顔つき(フェイス)がいた。

 だが驚いたのはフェイスを見つけたからではない。

 確かにフェイスは大型グラトニー並みに脅威ではある。それでも味方と共に戦えれば一人相手なら問題ない。ここにいないリオやマリならタイマンになっても倒せる。

 ではイチカは何に驚いたのか。


「し、指揮官さん! 大変です! 一大事です! 助けてください!」

「どうした! 何があった!」

「フェイスが! 三体います!」

「なんだと?」


 イチカの目の前に似たような容姿をした、緑髪のフェイスが三体、横に並んでいたのであった。

 一体だけでも脅威なのに、それが三体もいる。

 そしてその報告を聞いたトラノスケも眉をひそめた。


「なんだ、普通のフェイスとは違うぞ!」


 索敵ドローンでフェイスたちを確認してみると、前にリオと戦ったフェイスとはずいぶんと様子が違う。

 それは姿のことではない。

 やたら落ち着いている。グラトニーは何か侵食したくて獰猛だ。だがこのフェイスは、冷静にイチカを見つめている。

 そして手のひらを向けて、黒い塊が集まっていく。

 それをイチカに放ってきた。


「うわ⁉」


 すぐに立ち上がって回避する。着弾した黒い塊は、グラトニーと同じ色の青黒い風を巻き起こして、地面に大きなクレーターを生み出す。直撃したら骨が粉々になるほどの衝撃だ。


「わ、私と同じように暴風を放ってきます⁉」

「ようはアイツがこの集団のリーダー格ってことか!」


 間違いなく、この群れを動かしている長達であろう。

 フェイスたちの人委は常に空を見ていた。それは空を飛ぶハイドラグンを見ているからだ。


「アレダ、アノ、トンデイル。ビィ・フェルノサマ、ガ、イッテイタ」

「キケン、キケン」

「アレヲ、コワセ。アノ、トンデイル、アヤツッテイル、ヤツタチ、シンリャクシロ」

(ビィ・フェルノだって?)


 聞きたくない名前を耳にした。


「ちっ、スターヴハンガ以外のグラトニーも知恵はあるのか。数だけでなく、強さもある奴らも連携して攻めてきやがる!」


 フェイスも驚異ではあるが、スターヴハンガなどの災害じみた存在と比べるとその驚異は劣ってしまう。

 ならばフェイスは数体のチームを組んで攻撃を仕掛けてきたのだ。

 そうすることで戦闘力を補っている。

 おそらくだが、ビィ・フェルノが地球奪還軍に警戒するように他のグラトニーにも伝えたのだろう。

 そして警戒したフェイスがチームを組んできたというわけだ。

 地上を制圧しているほど数が多いグラトニーが質もそろえてきた。

 厄介極まりない。


「ドウスル?」

「ウエ、ヤル。オマエラ、マワリ」

「ベツベツ、ナルホド」


 するとフェイスたちが別々の方向に腕を向ける。

 一人は空に、一人はイチカの方に、一人はツムグの方に両手を突き出す。

 この場の空気の流れが変わる。奴らの手のひらに吸い込まれていく。

 大きな風の塊を押し出す。その塊から旋風が巻き起こり、鋭くとがった灰結晶と共に飛んでいく。

 その風それぞれ、自身が獲物と定めた方向に飛んでいき、その途中にいるグラトニーも巻きこんでいった。


「味方ごと全方向に⁉」

「な、なんてむごい!」

「いやっ!」

「危ない!」


 すぐさまハイドラグンを動かしてかわした。

 味方のグラトニーごと豪風で吹き飛ばしながらトラノスケ達に攻撃を仕掛けてきたことに驚愕する。イチカが横に転ぶように避ける。そしてツムグは何とか『断ち切れぬ糸』で灰結晶弾を切り落としながら豪風を避けていた。

 そして風と灰結晶に巻き込まれたグラトニーは体がボロボロになっているものの、しばらくするとすぐに再生。立ち上がっていた。


「なるほど、グラトニーはウカリウムじゃなきゃ死なない。同族の攻撃を喰らってもちょっとダメージを受ける程度。敵味方まるごと巻き込む攻撃を仕掛けても問題ないってわけが」


 それはそうと非人道的な作戦ではあるが。

 だが容赦なく攻撃を放って来るのは厄介なことには変わりない。


「一旦ハイドラグンを戻すしかないか……」


 あの風も侵食する力を秘めているかもしれない。ビィ・フェルノの炎にその侵食能力があったように。警戒してホバータンク近くにハイドラグンを移動させた。 

 そして仲間に通信をつなぎ、


「『フェイス』が数体! 連携してこちらにやってくるぞ!」

「なんと!」

「イチカちゃん、危ない!」


 通信をつなげているとき、叫び声が聞こえる。イチカの危険を察したエリナが、すぐさま射撃。狙いは定まっている。


「あ、危ない――!」

「しっかり掴まってろ!」

「わっ⁉」


 だがそこに黒い暴風が。狙撃を仕掛けようとしてきたエリナを妨害しつつ消し去ろうとフェイスが黒い暴風を放って来る。

 それを察したトラノスケがホバータンクを急加速させて避ける。エリナもトラノスケの指揮に従ってホバータンクにしがみついて振り落とされないようにしていた。


「助かりました、指揮官さん! でもイチカちゃんが!」

「これが狙いかよ! ハイドラグン!」


 今の風はイチカを確実に仕留めるために、ホバータンクを無理やり動かせるための攻撃。

 その隙を狙ってイチカに黒い暴風を飛ばしていく。


「ひっ、避け――」


 急いで立ち上がって避けようにも遅かった。


「――キャアアアァァァッ⁉」

「イチカ!」


 風に巻き込まれ、尖った灰結晶が体に突き刺さり皮膚を破っていく。地面に落ちるとそのまま倒れて血まみれとなり、見るも無残な姿へとなっていた。


「……い、痛いよ…………」

「ヨワイヤツ、サキニ、ツブス」


 重傷を負ったイチカにトドメを刺しにいくフェイス。


「させるかよ! コッチを向け!」


 それを黙って見ているわけにはいかない。

 ハイドラグンからシールドビットを射出。すぐにイチカの元に向かわせて、前方にバリアを形成。暴風がバリアに激突し、イチカに当たるのを阻止。何とか間に合った。


「風を放て! イチカ!」

「む、無理です! 飛ばせません!」

「じゃないと死ぬぞ!」

「た、助けて……」


 バリアにヒビが入っていく。

 シールドビットは攻撃こそ防げるが、耐久性はそこまで高くない。だからこそ彼女の持つキセキの力、『嵐気流(タービュランス)』を使えと指示を出すが、混乱している彼女の耳には届かない。


「ええい!」


 それでも何とかしてイチカを守るためにビームバルカンを当てにいく。当たらなくても、これで注意を引けばそれでよい。

 だがハイドラグンは一機だ。目をつけさせる相手の数も限界がある。


「アノカベ、コワス!」


 フェイスの一体がハイドラグンを迎撃してきても、残りの二体はフリーだ。その二体がイチカに対して最大出力の黒い暴風を放つ。


「ぁっ……」


 眼前に迫ってくる暴風と灰結晶弾。

 死の恐怖によって身を固まらせたイチカに避けるすべはない。キセキを使う判断もできない。


「イチカ! 横に飛べ! 飛べってんだよ!」


 トラノスケが叫んでもイチカは動くことができなかった。

 


「……チッ、裏切り者が」


 

 突如、光の波がイチカの目の前に横切っていく。その波はフェイスたちが放った暴風灰結晶を丸ごと飲み込んでいき、


「――ナッ?」


 イチカの姿が消えていた。

 突然、敵が姿を消したことにフェイスたちは困惑。


「相変わらず小隊の足を引っ張ることしかできないのか」

「誰だ?」


 トラノスケは聞き覚えのないことを耳にして首をかしげる。姿を確認するためにハイドラグンのカメラで見る。

 長い黒髪を一つにまとめて長身の女性がいた。

 何より特徴的なのが彼女の右目であった。

 縦に大きな斬り傷の跡が残っており、目の色も左右違う。左が茶色、右はウカリウムの鉱石と同じ色、翡翠であった。

 そして彼女の持っている武装も他の隊員と違う。

 自身と同じ長さの槍だ。先端からビームの刃が出ている。

 ビームスピアと呼ばれる武装だ。マリと同じく、近接用の武器を装備している。


(さっきのビームの波は、その槍の斬撃波か)


 イチカを助けたのはこの人だ。

 フェイスの攻撃を消し去り、そしてその隙にイチカを救出したのだ。


「あ、あなたは?」

「この声、誰だ? あのドローンから声がしたが……」

「あ、ああ……っ⁉」


 イチカが助けてくれた隊員の顔を見て、驚きと恐怖の二つが入れ混じった表情を浮かべていた。

 彼女の肩には第02小隊のマークが刻まれていた。

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