12歳になったら、超能力者の検査を受けましょう(1)
世界には科学の力では解明できないことがある。なぜ絶対音感の人と、そうでない人がいるのか。訓練をしていないのに、なんでも運動が出来る人と、そうでない人がいるのか。それは超能力者かそうでないかの違いであると最近の調査でわかった。
12歳になると超能力者の脳には、小さな脳が生まれる。突然絶対音感に目覚めた少年が、今まではそんなことがなかったのに、不思議に思い、自身の身体をCTで診てもらったところ、脳に小さな脳が出来ていることがわかった。担当した医師は不思議に思い、彼と同じ絶対音感を持つ者達全てに小さな脳があることがわかった。
そこからその小さな脳は、極小脳と呼ばれるようになった。極小脳は絶対音感以外の人間は持っていないかを調査することになった。数は限りなく少なかったが、極小脳を持つ者が発見された。ただ性別や、見た目など分かりやすい共通点はなかった。
何か特徴がないかさらに調査を進めると、ある共通点が発覚した。それは人より特殊な力を持っていると言うことだ。絶対音感、聴覚や視力などの五感が発達している者、身体能力が高い者など。分かりにくい特徴だと、異常にコミュニケーション能力が高い者や、記憶力が良い者など、様々ではあったが、人より秀でた能力を持っていた。
この調査結果を元に、国は正式に超能力者の存在を認めることになった。超能力者を発表した後、世論は様々な動きをした。そして超能力者誘拐が勃発した。国はこれを危機感に感じ、国は全人類に超能力者の検査を受けることを義務化された。しかしそしてあることも発覚した。12歳未満の子どもには極小脳の存在を確認が出来なかった。
そこから検査は12歳以上と限定され、また12歳を迎えた子どもは検査を義務化した。検査で極小脳を発券された子どもは保護観察対象となり、また「何の能力が顕現したのか?」は報告義務となった。
顕現した能力によっては、国より護衛がつくことが法律で決まった。なぜ報告が義務化したのは過去に「石を宝石にする能力」という今の法律なら護衛対象になる希少能力者が誘拐されて、奴隷のように宝石作りをさせられていたという事件が発生した。
その能力者は保護されて、この事件をきっかけに超能力者を保護する為の法が整備されたのであった。