魂検査
さあて、少しは進んだかな・・・
「起きてーセイズ君!」
ミクが起こしに来た
「ん、ああ、今開ける」
部屋のロックを解除して、部屋に迎え入れる
「おはよ、セイズ君」
「おはよう」
心配事でなかなか眠れなかったのだが、寝不足ではないようだ
「ご飯食べに行こ?」
「そうだな・・・」
魂の検査、回避は出来ないんだよな・・・
〜〜
「「おはよう」」
フルクとラスが挨拶をしてきた
「おはようございますー」
とミクが返事をする
「おはよう、今日も検査だよな?」
「うん、その予定だよ」
ラスは食パンを食べながら、そう答える
「また1日出れないのか」
まあ、今まで外に出てないからこの世界がどうなっているのか実は知らない
「出てもつまらないよ?」
そうラスが言ってきた
「どうして?」
「それは・・・うーん、検査終わってからでもいい?変な情報入れておかしくなっても困るから」
そう言われてしまったので承諾した
〜〜
「さて、それじゃあまず01の検査から始めるよ」
そう言ってラスはキーボードを操作し始めた
目の前の画面には01がベットの上で寝っ転がっている
「ふーむ、前よりは大きくなってるけど、特に変わりはなしかな」
メモを取りながらそうつぶやいている
「あ、でもここに見たことない色が見えるな・・・緑?」
画面のほんの2ミリぐらいの所を見てラスはそう言った
「ふむ、少し興味があるけど、まあとりあえず検査は終了と」
そう言ってカメラを切り替えた
「やあ、セイズ、準備はいいかい?」
「まあ、大丈夫」
そう言って、彼は目をつぶった
「それじゃあセイズの検査を始めるよ」
そう言ってモニタリングを始めてびっくりした
彼の色は本来は3色であるはずのグラフより多色だった
「え、えっと、まずこれはいつも通りの黒と白で、これは青でこれは緑でこの少ないのが黄か」
メモを取る
「なんかあったか?」
セイズが話かけてきた
「いや、何でもないよ、少し記憶を見してもらうね」
「・・・わかった」
青のグラフから一部をコピーし可視化する
すると
『・・・あぁ、なんで死んでしまったんだ・・・』
「見知らぬ老婆だ、それにこの服は?」
この人は知らないし聞いたことない声だ
「どうかしたか?」
と、突然話しかけられて驚いてしまった
通信を切るのを忘れてたようだ
「いや、何でもないよ」
平然をよそおったが声色で驚きがバレたかもしれない
「ならいい」
そう言ってセイズは何も言わず寝っ転がったままになった
部屋との通信を切る
「・・・緑も見てみるか」
画面のカーソルを移動し、緑の最後の方を選択する
『どうすればいい・・・』
『魔術さえあれば・・・』
血だまりが見えた、先程の声とはまた違う声が流れてきた
「どういう事?」
ラスは理解できなくなって後でセイズに聞いてみることにした
〜〜
「えっと、3人に聞きたいんだけど、君たちてほんとに僕が作ったのかな?」
そう、ラスに言われた
「そ、そうですよ?」
ミクが答える
「ダメな結果だった?」
フルクがそう質問した
「いや、別に特に問題はないんだけど、君たちには前の記憶があるよね?、それておかしいことなんだよね、だって僕が作ったはずなんだから」
ラスは頭を抱えながらそう言った
「・・・説明するしかないか・・・」
「知ってるのかい?」
ラスが驚いた顔で言ってくる
「まあ、僕が原因だからね・・・、説明するよ、全てを」
〜〜
「魔術による異世界転移?」
ラスの疑問を持った声を聞く
「なるほどね、そういうこと」
フルクはなにか思い当たることがあるような顔をしてる
「・・・わかんないや」
ミクは考えるのをやめた
「そう、魂だけを同一の物と入れ替える魔術を使ったんだたまたまこの世界では人工生物が同一のものを持ってたことになるんだ」
そう説明する
「ふむ、ちなみにその魔術ていうのはどこまで出来るんだ?」
ラスから興味津々な目で聞かれたので
「いや、そもそも今回のが奇跡的に起こっただけだからないんだよ」
と答えた
「そうか・・・」
とラスはしょんぼりした声で
「ただ、一つだけ言えることは、この世界には魔力があることだけは理解してる」
実はラスがいない間、部屋の中で火を出してみた、自力では出せなかったやはり魔術師ではないからだろう
「え?そうなの?」
ミクが驚いてる
「1度僕の部屋だけ水浸しになったことあっただろ、あれがそう」
「あー、あれねー」
フルクが納得した顔をしてる
「・・・あ!あの日ね、突然スプリンクラーが動いてたからびっくりしたよ」
「まあ、そゆうこと、でこれ以上は隠し事はないよ」
とラスに向かっていう
「ふむ、とりあえず頭を冷やしたいから、部屋に戻るね」
ラスは立ち上がって、部屋を出ていく
「まあ、すぐに理解はできないだろうな・・・」
「私も理解出来てないよ?」
「知ってるよ・・・」
・・・あれ、世界についてまだ喋ってない