表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ちよすず物語  作者: ひな菊
9/60

約束


そして、現在。


「なんで、別れちゃったんでしたっけ?」


とりあえず、会議が終わり、茜が千代に尋ねる。


「……なんでだっけ?」


「覚えてないんですか?」


「まぁ、昔のことだし」


「でも、今は、大事な人いますもんね。如月副店長」


「?」


とりあえず、店長が帰ってくるまで待機ということになった。二人は、仕事着である着物を更衣室で着替える。


千代は、首を傾げた。


「大切な人?」


「え?奥山店長とお付き合いしてるんじゃ」


「してないけど?」


「え??!だって、この前バイトの瑞月ちゃんが、二人が資料室でキスしてるの見たって」


頭の整理がついていけない茜とは、対照的な千代。


「あ~……キスはするよ?」


「え?!夜の方は?!」


ぐいぐいと、聞いてくる茜に軽くデコピンを食らわせる。


「朝から下ネタぶち込んでくるの辞めてくれるかな」


「すみません。でも、奥山店長は、如月副店長のこと……」


その言葉に、千代はあることがフラッシュバックする。


ザーザーッ。雨が降る中、涙を流して立っていた遥。


『僕は、あの人には要らない存在みたいやねん…僕が、どんなに頑張っても……千代も……いつか……僕を見捨てるん?』


『そんなことない!!!私は、遥さんの傍にいるから!だから、何処にも行かないで!』


彼の胸板に、顔を埋めて必死にそう呟く。


そこから、遥と、千代の謎の関係が始まったのだ。



「如月副店長?如月副店長ったら!」


少しの間、上の空だったようだ。茜が、千代の前で手を振る。


「あ、ごめん」


「で?!奥山店長とどんな関係?」


一から説明するのが、面倒臭い千代からでた答えは。


「セフレ?」


あ、今私最低なこと言ったわ。まぁ、いっか茜ちゃんだし信じるワケないはず…。


「な、なるほど……」


ーー あー……信じちゃった。


誤解を解くのも面倒臭いので、とりあえず遥にテレパシーで、『ごめんなさい』と、謝っておいた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ