表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ちよすず物語  作者: ひな菊
42/60

千代の過去編2


ーーねぇ、神様?私ってこの世に必要なの?中二病みたいなこと聞いてごめんなさい……こんな、私でごめんなさい。


~千代の過去・5歳~


私は、自分のことを表すのが、凄く苦手で……小さい頃から、ずっと母親が私の気持ちを、分かってくれていた。


父は、いたりいなかったりが多く、いつも私は母と二人。優しくて、面白い母。


そんな、母が大好きで大好きで愛してた。


母が似合うと言った洋服を着て。


母が美味しいと言うご飯を毎日食べて。


母が、つるんでいいと言う友達と遊ぶ。


それは、それで私幸せだったし、コレが私の日常だと思っていた。


でも、その日常はある日、突然音を立てては崩れだした。


それは、まだ私が小学生だった頃。


良く一緒に居た女子友達の言葉が原因だった。


「ちよちゃんの服、いつも可愛いよね!でも、ちよちゃんて、ろっく系の服も似合うと思うな!」


「うん!私もそう思う!黒い洋服も似合うよ!」


周りの友達も、賛同していたのを私は、しっかりと覚えている。


確かに、当時の私の服装は花柄のフリフリのワンピースや、ピンクの乙女らしい服装が多かった。


学校から、帰るなり私は母に呟く。


「お母さん!!」


「あら、千代ちゃん。おかえりなさい、おてて、洗ってきなさい?今日のご飯は、千代ちゃんの大好きなオムライスよ」


「あ、うん! あのね!! 」


「なぁに?」


母は、リビングで私の服を畳んでいた。やっぱり、私の服は白や、ピンク、淡い青といった服ばかり。


「私ね、ろっく系の洋服が着てみたいな!」


私の言葉に、母は、ニッコリと微笑んで口を開く。


「なにを馬鹿なこと言ってるの?千代ちゃんは、花柄のフリフリな洋服が似合うのよ?」


「でも!お友達のえっちゃんが、言ってたよ?私は、黒い服も似合うよーって!」


今思えば、この言葉が初めて、私が母に対しての反論だった。


「黒?!ありえないわ!!いい?そんな、お友達、お友達でも何でもないわよ?」


でも!!と、続けようとした時母は、私の肩を持ち目を見開いて、口を開くのだ。


「いい?!?千代は、お母さんの言う事だけ聞いていれば、良いの!今まで、間違えなんてあった?ないわよね?千代は、お利口さんだから、分かるわよね?」


逆らったら、ダメだ。という、なんとも言えない恐怖感が当時の私を襲った。


「はい……お母さん」


私が、諦めると母は私の小さな背中を抱きしめた。


「お母さんは、誰よりも貴女を思っているのよ。それは、分かってね……千代。」


そして、私が中学生になったある日こと。父が、当時の私より少し年上の男性を連れてきた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ