表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ちよすず物語  作者: ひな菊
17/60

チャッチー夢


騒ぎをおさめてから、場所を食堂の廊下から、龍夜の仮眠室へと移る。右京は、迷涼を呼びに行った。


ソファーでふんぞり返って座りコチラを凄い鋭い目付きで、睨む龍夜。


そんな彼が怖くて、二人は思わず床に正座をする。


そこに。


「千代ちゃん!!」


「すずっ!」


地獄にホトケとは、まさにこのことだろう。。。


「あ、アレ?なんで七倉教授がいるの?」


頭が混乱状態の、迷涼。


「まず、二人はどーいう関係なのかな?」


さり気なく、迷涼の肩を抱いて話を進める右京。


七倉と、千代はお互いに指をさす。


「元カノ」


「元カレ」


この事実に、右京はある事を思い出す。


「あーっ!!!この子、昔良く通ってた飯屋の看板娘!!」


「ども、ご無沙汰してます」


軽く頭をさげる千代。


「でも、あそこ潰れたよね」


サラリと、右京は毒を吐くのが上手い。


このドロドロな、展開に頭を抱える龍夜。


「あーっ……神聖なる仮眠室にこんな問題、持ち込みたくなかったですよ!」


「だったら、最初からココに連れてくんなよ……ハゲ」


ボソッと、呟く七倉の言葉はちゃんと地獄耳の龍夜には、届いていて黙って立ち上がり、正座をしている彼の足をこれでもかという程、踏みつけた。


そして、仮眠室の出入口を開けて胸を張ってこう言った。


「出ていきたかったら、出ていけ!!今すぐ!」


「ひ、卑怯だぞ……てンめぇ~」


もはや、彼の足に感覚というモノは存在しなかった。まるで、ミミズがのたうち回るように動く七倉と、流石に足が痺れた千代。


まるで、二匹のミミズ。


「でも、七倉教授のことなんて一回も話してくれたことなかったじゃない」


迷涼が、右京の腕を振り払い千代に駆け寄る。


「言ってなかったっけ?まぁ、すずと同居する前だったから」


「あ!もしかして、あのプリン勝手に食べられて、キレてコンビニに、新しく買いに行かせたけどプリンじゃなくてシュークリーム買ってきて、別れた人???」


「あッッッッッッッッッ!思い出した!そうだ!それで、別れたんだ!!」


なんで、本人たちは別れた理由忘れていて、友達が覚えているのだろうか。。。


「くだらなッッッッッッッッ!あはははは!ヤバッ、お腹痛い!!」


バカ笑いしているのは、右京だ。


「右京、そ、そう…わら、笑っては…失礼…ですょ…ぷふ」


「龍夜!!てめぇも、笑ってんじゃねぇか!!」


未だに、足が痺れて動けない七倉を嘲笑う龍夜。


「覚えてろよ……こんにゃろー」


七倉は、足の痺れに誓った。


いつか、龍夜をこの手で困らせてやろうと。


彼の野望は、何気にチャッチーのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ