ある夏の日の夜
コンナ アツイヒハ ヤッパリビールデスヨネ
私はビールよりもワインが好き
どちらかと言うとビールはあまり好きじゃないわ
だって苦いもの
コノミセハ タレノホウガ オイシインデスヨ
私はフレンチが食べたかった
美味しそうに焼き鳥を頬張るあなた
タレがシャツに付きそうなの気がつかないのかしら
女心がわかってないと有名なあなた
口には出さないけれどわたしにも不満がないわけではないのよ
知らないんでしょう
顔はいいのにもったいない
職場でひそひそ囁かれてるの
気づいていないんでしょう
初めてあなたに会う人がたいてい頬を赤らめること
それから徐々に熱が冷めていっていること
だけど私はそんなあなたのことが好き
我ながらどうかしてると思うけど
どうしようもないんだもの
ナニカイイコトアリマシタカ
不思議そうに聞くあなた
無邪気な子どもの面影を残すあなた
知らないんでしょう
わたしがあなたを好きなこと
気づいていないんでしょう
わたしのビールがぬるくなってること
ビールの苦味を今日はあまり感じないのは
素敵な時間を過ごせている証