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ライシュルト編

 チリン――


 チリン――


 白い靄の向こう側に小さな人影が見える。そこは扉の中だ。体に響く地鳴り。聖獣たちの息吹、光。耳を劈くような轟音。そして何か大きなものが壊れ、破片が散り散りに飛んでいった。悲鳴とも歓喜とも取れる声が靄の中から聞こえる。


 風が渦巻いた。


 どくりと胸が脈打った。汗が出る。鈴の音と共に見るそれは夢見。そう遠くない未来に起きること。


 ライシュルトは瞳を開けた。まだ霞がかったような頭を振る。久しぶりの強烈な夢見に自身も汗をかいていた。


「あれは……カズキか?」


 はっきりとした確証はないが、小さな人影の懐かしい気配はカズキとよく似ている。夢見の結末までは見られなかった。この結末が彼の破滅なのか、それとも別のものなのか。


 今の夢見を同時にピエールも見ているはずだ。彼ならば、これをどう読み取るのだろう。


「気をつけろよ。カズキ、クラウド」


 ライシュルトは人間界の扉に手を当てて、祈るような気持ちで目を閉じた。




 それは、終わりの始まり――。


Two Justiceこれにて終幕です!

ありがとうございました!

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