第三四話 天の海に冥いあの世界
今回はメリーがシリアスです。
また短いです。
私達は天王星、海王星、そして蓮子がおまけにって言って冥王星まで行ったわ。勿論、石を拾って、ね。おかげで蓮子の手には袋だらけ。
「さて、どうしようか」
広い宇宙に小さな人。私達はただ佇んでいた。
地球の方を向けば様々な大きさ、様々な色の星が散らばっていて、暗い宇宙や惑星達に彩りを着けていたわ。その数は半端じゃないわ。まるでこの世で一番大きい海のよう。とても綺麗だわ。短冊に願い事を書いたら、すぐに叶うかしら?
あら、忘れてたわ。願いを叶えるのは織姫と彦星だったわ。
「私達はこんなものを破壊しようとしてるのかしら?」
「さぁ、どうだろうね」
綺麗な海を見つめて思うわ。
━━何で今の地球ってあんなに冥いのかしら?
きっと蓮子も同じ事を考えているはずよ。何となく、思うの。
ビッグバンの爆発から全てが始まったわ。何億年もかけて様々な惑星、衛星、小惑星を創ってきたわ。そして、地球が生まれた。そして、月が衛星になった。
宇宙に守られながら、地球は成長した。まるで親子の関係。
そして、地球は生物を産み、育ててきた。
宇宙が地球やいろんな惑星、星を産み、支えてきて、また地球だって私達を産み支えてきた。
そんな関係を断ち切ろうとしてるの?
私はたまに空をを見上げるけど、それは今見ている宇宙より大きいものかしら?
その答えは━━
━━NO
何故かしらね? 分からないわ。
そんな私の思う事が分かるのか、蓮子は私の方に寄り添い、言ったわ。
「私達も変わるべきだと思うよ。メリー」
「そうね」
蓮子は夜、いつも空を見上げているみたいだけど、星がなくなったらどうなるのかしら? 月の能力だけになるのかしらね。
私達はずっと見つめたわ。遠い遠い宇宙の彼方の方を。
「行こうか、出口を探さなきゃ」
「そうね。行きましょうか」
私達は前を向いた。
そして一歩踏み出す。




