第三三話 土星の環
もうっ! 木星は大変だったんだから! 雷は鳴るわ、風は吹くわ……なんとかして、蓮子の念願の木星の石を拾ったわ。
でも、オーロラが見えた事は良かったわ。でも良かった事はそれだけなのよ。もう行きたくないわ。
そして今は土星の環の近くいるわ。太陽が届かないから少し寒いわね。
確か土星には五十六個の衛星があったのかしら? 沢山あるわね。
「メリー、土星の環はね、沢山の氷で成り立っているんだよ」
「あら、初耳だわ。行ってみましょうよ。蓮子」
「うん。ついでに拾っておこう」
私達は土星の環に近づいた。こんなに寒いのに氷の近くに行くと、より寒いわ。半袖だから体が震えるって。
「蓮子ー。寒いわー」
まさに、''うーさみー''ね。蓮子の名前で遊んじゃってごめんねー。
「ほんと。じゃ、早速拾って……土星に行こう!」
蓮子は拾った氷を袋に入れて、鞄に納した。
蓮子、よく入るわね。もうぱんぱんじゃない。
「宇宙っていいね。荷物が軽くて済むよ」
「体積は変わらないけどね。おかげでもう入らないんじゃない? その鞄」
「んー、ならメリーが持ってよ」
「嫌」
即答したわ。
嫌に決まっているじゃない。自分で拾っているくせに人に頼むなんてね。
「えー」
「さっ、行くんでしょ」
「えっ、あっ、うん」
私達は土星の方へと向かったわ。
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「さー、拾った拾った。次は……天王星だね。早速向かおう!」
「もうそろそろ、この旅も終盤ね」
「そういえば私達、どうやって帰るんだろう?」
「あっ」
短いし、秘封倶楽部、詰みました。