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秘封倶楽部の天気は現世のち幻想  作者: だみ
第七章 心狂硝子 ~ I Am You,You Are Me
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第一一〇話 秋の日は釣瓶落とし

 私達はハーンさんを探しています。

 比那名居さんによると、ハーンさんは地底に落ちたそうです。嫌われ者が住み着く秘境。どきどきしますね! 宇佐見さんもハーンさんもまだ行った事がないらしいです。さらにどきどきします。

「その人間が助かっているとしたら、貴女達を探していると思うのよね。だから、そんなに必死ならなくてもばったり出会うかもしれないわ」

「お? あんた、結構賢いじゃない。その賢さを味方に天人になってみない?」

 天人ってそんなに簡単になれるのですか?よく分かりませんが。

「結構よ。私は今の方が充実だわ」

「ちぇ、折角私の遊び相手が増えるかと思ったのに」

「私をぶっ殺そうとしてるわね、こいつ」

「何でそうなるのよ。遊び相手がほしいって言っただけじゃない」

「貴女の遊びは洒落にならないから」

「何で分かるのよ」

「まじなのっ!? うわぁ……遠慮するわ」

 みたいな話があったりなかったりします。



 ━━━━



 私とエニーは天子や衣玖、レティの手を握って落ちていた。

「ここが地底……」

 本当に嫌われ者が一番似つかわしい所だった。入った途端に、気持ち悪い息吹のような風が当たった。今は入口から射し込んでいた光が見えなくなった所にいる。周りは薄暗くなっていて、よく見え辛くなっていたよ。

 薄暗い洞窟から暗闇の洞窟に変わる頃、起こった。


 ━━かたっ、かこかこん。


 夜は音が響きやすいというのと同様に、この音もよく響いた。

「!? よ、妖怪ですか? ……釣瓶落とし……?」

 エニーは音を聞いた途端、驚かせたようなしかめたような顔をして、上を見上げた。

「セテントライトさん、どうなさいまし━━」

「来ますっ!」

 上目のエニーはそのまま上を睨みつけて止まった。音を聞いた、エニーの両側にいる衣玖やレティも止まり、私と天子も止まった。

「だ、誰が来るのよっ」

「妖怪です。釣瓶落としという種族だそうです」

「何で分かるの!?」

 エニーはここに来るのも初めてで、妖怪の細かい種族の名前なんて知らないんだ。だから、吃驚した。

 どうして?

「私もよく分かりません。音が声に聞こえたのです」

 音が、声に? 何で?

 その質問に答えるように天子は言った。

「そんな事より。私達を襲うようなら、早くぶっ倒した方がいいわね」

 答えになってないけどね。

 私は何故か苦笑していた。多分表の私は、妖怪を派手にぶっ倒さなくても、って感じで思ったのかな? 確かに妖怪は危険だけど、天子も十分に危険だよ。

「なーに話してるのー? 私も混ぜてー!!」

 狭い空間にわんわんと鳴り響く洞窟内。誰かの声が上から聞こえてきた。

 鳴り響く声は音となっていく中、声は次第に近づいてきた。

「来たっ」

「ふーーしゅるしゅるしゅるーーーー!!」

 声の擬音と共に落ちてきたのは、エニーの言っていた通り、釣瓶だった。妖怪かどうかはまだ分からないけどね。

「ふん。私の緋想の剣に立ち向かうなんていい度胸じゃないのよ」

「''私''じゃないのね……」

 心で呟きたかった事が声に出ていた。

 私はその意味が分かっていたから別に関係はないけど、どうやら大変な事になったみたい。

 次に出てきた天子の平然の言葉で、自分の零した言葉に後悔をした。

「あんたが殺ってくれるの? 人間の妖怪退治を是非とも見てみたいわ!」

 こんな言い方だったけど、嫌味ったらしくは感じなかった。

 で、でも! こんな期待したような笑顔、止めてくれる? 如何にも、私が妖怪を倒してほしいようにしか見えないんだけど!?

「わ、分かったわよ!」

 あー……何でこんな時に気が強くなっちゃうのかなぁ、メリー。ここ(幻想郷)がメリーを狂わせたの? ……分かったって言った以上、後戻り出来ないじゃん!

「じゃ! よろしく! マエリベリー」

 ''マエリベリー''と言われて、維持に損傷を覆った。なんとか耐えるけど。

「え、ええ……」

「宇佐見さん……」

 エニーは小さい声で私を心配した。そして、音は大きくなっていく。もうすぐで来る!

 ええい! もう、メリー任せるしかない! 頼んだよ、メリー!

「や、やるしかないみたいね……ん!」

 私であるメリーが手を上げて、上の遠くから向かってくる敵に広げた手を重ね合わせた。

 何を思っているかは知らない。だって私、''宇佐見蓮子''の心だし。

「うりゃーー! 覚悟ぉーーーー!!」

 手のひらに力を込め始めているメリー。何故か不思議な感覚がした。メリーが、遠くなっていく。

 喋る釣瓶は勢いよく落ちてきた。



ここは真面目な話です。


最近、小説作りが捗りません。追い込まれております。

しかし、それで不定期投稿という形になるとやる気が失せていくので、週二回の投稿にします。

投稿する曜日は水・土とさせていただきます。


すみませんでした。


とにかく!

完結を目標として、この秘封小説を書いていきますよ!

次回もお楽しみに!



S.P.

いつの間にか百話を超えていました!

極楽鳳凰は頑張りますよ!

週間ユニーク増えなくても、感想はなくても、評価もなくても!

読んでくださる読者様に感謝感謝しながら、作っていきますよ!

蓮メリちゅちゅ(ry

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