第7話 メンバー入りしました
更新が、遅れました
すみませんm(__)m
その家は、ここに来るまでに見た家と比べても違うところは見当たらなかった
「まあ、壊れた屋根の修理や、内装のリフォームをしてあるからね
ボロくはないさ
さ、入りな」
リントさんが、扉を開けて中に入るように促す
…行かなきゃ、緊張するけど
無言で、何度も頷いて僕は中に入る
中には入ると、ミリアさんが説明してくれ
「内装は、大まかに言っちゃうわね
ここは、大きめの部屋が2つと小さな部屋が4つあるわ
大きな部屋の1つは、ダイニングキッチンね
もう1つは、今は書斎と化してるわね…まあ、団長が買った本がたくさん置いてあるわ
お陰で、足場が狭くて大変
あ、そうそう、一応庭があるわ…荒れてるけど」
へぇ、書斎かー
すごいな、読書家なんだ
僕なんか、漫画とラノベしか読まないのに
「残り4つは、奥の十字に別れた廊下の左側から順にお風呂に、トイレに、物置となってる2部屋
それで、2階は4部屋で、すべてメンバーの部屋になるわ
最後に、地下ね
行き方は、この廊下の奥にある階段から行ける
地下はドワーフのデイビット・ホーンの自室兼作業場が一つ
アイツの許可なく入ると金槌片手に追いかけられるわ
後は、酒蔵があったわね」
え?酒蔵?
それより、金槌片手に追っかけられる?
なにソレ、恐い
でも、許可なく入らなきゃ良いだけだ
そうだ、許可なく入らなきゃ良いだけ
「おや、お客さんですかな?」
後ろから、声がしたと思ったら、ぽんと両肩を叩かれた
「ーー!?」
身体がびくんと硬直し、壊れたロボットみたいに、ゆっくりと振り返る
「おやおや、驚かせてしまいましたか?
これは失礼、なにせ見知らぬ若い娘さんが居たものですから
出来心で、驚かしたかったんですよ」
「相変わらず、人が悪いわね」
「いやいや、スキンシップのつもりさ
相手と打ち解けるための大事な手段だよ」
髪や瞳は青色、耳はやや尖っているいわゆるエルフ耳で
人当たりの良さそうな印象を受けた
長身で、ややリントさんよりも高めだった
その長身を、白のワイシャツを赤のベストを着て、茶色い光沢を放つステッキを持ち、下は黒のズボンに革靴を履いた人がいた
その人は、リントさんやミリアさんと何か話している
この人が、旅団長?
なんか、見た目は40歳そこそこといった感じ
あ、エルフは長命なんだっけ?
「ああ、失礼
僕は、旅団『月宵草の輩』の旅団長のマーカス・アレクセイだ
よろしく」
「…シア・ポインセチアです
よろしくお願いします、マーカスさん」
「へぇ、青と金色の瞳か
珍しいね」
「旅団長、彼女をメンバーに加えたい
構わないか?」
「……まさか、ね、だが、『彼女』と同じーー?可能性は、ーい、だが、ーーー」
マーカスさんは、僕を見ながらぶつぶつと早口で何かを呟いている
僕は、訳がわからず首を傾げるしか出来ない
「旅団長!!」
「おおう、びっくりした!!」
びっくりした、リントさんが、叫んだようだ
あんな大声出すなんて
「ごめんごめん、さて旅団入りだけど」
「はい」
ぽんと両肩に、手が置かれた
「構わないよ、歓迎しよう
シア君、これからよろしく
結婚式には、呼んでね、全力で騒ぐから」
「……は、はぁ?」
「…ハァ、だったら何故止まった?」
「いやー、昔の友人と似てたものでね
つい、生きてたのかと驚いて」
わっはっは、と笑うマーカスさんとため息を吐くリントさん
昔の友人、か…気になる
「ちなみに、どういった関係なのかしら?」
「憧れの人さ、強くてまっすぐで、素敵な女性だった、初恋だったね…まあ、200年前の友人だよ
さて、これくらいにして…デイビットのとこに行こうか
シア君に挨拶させなくては」
「ちょっ!?」
「ミリア、シア君の部屋の準備を
リント、なんか食事作ってくれ、歓迎会だ」
マーカスさんは、僕の腕を掴むと鼻歌まじりに奥へと奥へと進む
「シア君は、いくつ?」
「じゅ、16になります」
「ふむ、若いな~
最年少か、ミリアの5つ下か」
「え、そうなんですか?」
「そそ、んでリントは34だね
いやー、僕と歳が近いのはデイビットだけか
若いって素晴らしい♪」
なんで、こんなにテンション高いんだろ?
階段を見つけて、降りながらもマーカスさんは鼻歌まじりだった
「お、着いた着いた
デイビット、僕だ」
ノックするも応答なし、どうするんだろ?
思わず、見上げる
あ、笑顔だ
「デイビット、朗報だ
ピチピチの若い娘が、新人だぞ
なんと、16歳だ♪」
……無反応
「デイビット?
おーい、デイビット
実に1週間ぶりに顔を見せに来たよ、ふむ、これは……くっ…死んでしまったのか!?」
「えっ!?」
「ああ、デイビット…うぅ、くく…死んでしまうなんて
……では、君の私物はすべて売らせー」
「ー勝手に、殺すんじゃねえよッ!!」
扉が、勢いよく開き中から出てきた人が、手に持っていたハンマーをマーカスさん目掛けてぶん投げた
ソレを容易く避けた、あっ……壁にめり込んでる
「やあ、デイビット♪」
「ハッ、んでなんだよ?」
「新人が入ったよ、シア君だ」
「あ、あのシア・ポインセチアです
よろしくお願いします」
「……おう、デイビット・ホーンだ
種族はドワーフ、仕事は鍛冶と宝石の加工と細工だ
あんま、用がなきゃ来んなよ?」
「…あ、はい」
「へこむなや、嫌ってる訳じゃねえ
んじゃな」
僕の頭を乱暴に撫でる、髪がぐしゃぐしゃだ
悪い人ではない、のかな?
バタンと勢いよく閉じられた、ハンマーは?
アッハッハと陽気に笑うマーカスさん
また、僕の腕を掴むと元来た道を歩き出した
「デイビットは、いつもああだ
だから、気にしない気にしない」
うーん、さっきのはマーカスさんが悪い気がする
「シア君、得意な分野とかある?」
「…?」
「物理と魔法、どっちが得意?」
「…魔法は、リントさん達から教わってますが、上手くいかないし
物理は、武器が欠けてるけど」
「ふーむ、でどっちが得意?」
「…物理です」
というより物理しか出来ない、魔法は暴発しまくりだし
「そう、分かった
僕も、物理かな~」
「えっ」
「魔法使うより、物理で殴ればいいと思う
魔法は使えるけど、これが僕の行き着いた真理さ」
……エルフが、まさかの脳筋発言
大丈夫なのかな?
「魔法なら、ミリアの方が筋はいいしね
いやー、エルフより才能がある人間とか面白いねえ♪」
「マーカスさんが、使う気ないだけじゃ」
「アッハッハ、その通り
さて、今日は騒ごうか」
「?」
「君の歓迎会だ
さーて、騒ぐぞ~」
僕の腕を離すと、さっさと行ってしまった
うーん、明るい人だな
デイビットさんが、ちょっと怖いけど
なんとかやってけそうな気がする
よし、僕も行こう
で、その日の夜になった
今、僕はお風呂に入っている
「……なんか、疲れた」
何もしてない筈なのに、マーカスさんやミリアさんに振り回されていた
あ、そうそう、リントさんが、作る料理が美味しくてついつい、食べ過ぎた
その後、案内された自室で横になってたけど、眠れなくて
気を紛らわす為に来た
温かい湯船の中で、膝を抱える
身体は、やっぱり女の子だ…知ってたけどさ
胸は…僅か膨らんでないけど存在を主張しその先には…うぅ
自分なんだけども直視は出来ない
それに、腰なんかはくびれてて、やっぱり某さんはなく…っは、やめやめ
恥ずかしい、自分の事だけど恥ずかしい
「……明日から、がんばろっかな」
それだけ呟いて、湯船から出る
身体を、丁寧に拭き
ミリアさんが、用意してくれた下着とネグリジェを着た……何もつっこまないぞ
いろいろと気になるが、気にしない気にしない
ふぁ、眠くなってきたし
自室に戻って、寝よ寝よ
メンバー全員集合回
家の間取りなんか適当過ぎました、つっこまないでください
よく分からないんです
一応、玄関から入って奥の方に歩いた所に、階段があって、そこから2階や地下に行く…といった感じです