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銀の鷹  作者: sanana
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黒の風-3

ちょっと短いです。かね?(笑)

「…ようこそ、セレネ。この世界へ。」


突然私が話しかけだしたので、セレネが見えないみんなはとにかく黙っていてくれた。

そしてセレネが見えたとき、しばらく驚きでぼーっと彼女のことを見つめていた。

そりゃそうよね、存在していなかったものが突然現れたんだから。


「私は…、私の声が聞こえるの?私が見えるの?」

いわゆる鈴の音がなるような声で、セレネは驚いたように周りの人々を見回す。

やだ、そんな仕草もかわいいじゃないの。


「ああ、さっきまでは絹花が独り言を言ってるだけだったがな。

 今は見えるようになったよ。

 セレネ、か。はじめまして、俺はリナスだ。

 こっちのでっかい黒髪がカイで、そっちの穏やかそうなのがエディ。」


さすが叔父さん、立ち直りが早いと言うか、年の功というか。

私だってびっくりしてるんだから、声も出ないの当たり前で。



「ね、せっかくお茶が入ったんだから、ひとまず飲もうよ。

 冷めちゃったら残念だわ。

 エディさん、カップをもう一つ出してくださいね。」


エディさんは名前を呼ばれてちょっとびくっと反応して、

それから苦笑したようにカップを手に取った。


「は、はい。

 すみません、ちょっとびっくりしまして。

 ああ、セレネ、はじめまして。

 こちらをどうぞ、あなたの分ですよ。」


カップを渡されたセレネは、少し不思議そうにカップを見て、

エディさんに少し表情を崩した。


「ありがとう。」


うーん、かわいいやねー。

眼福ってこういうこと言うんだわ。


そして、何もない広い時の間で、突然のお茶会が始まった。

って、もともとこんなところでお茶を飲もうとしたのは私ですね、ハイ。


「ここはどこなの?」


セレネが相変わらず不思議そうな顔であたりを見回す。

銀色の長い髪は緩やかな巻き毛、瞳は薄いグレー。

真っ白な肌に白いローブのようなものを着ている。

イメージ的には、ギリシャ神話の感じの衣装だ。


そして美人、もちろん美人。美人としか言えない語彙のなさが悔しい。

まさしく月の女神がいらっしゃるならこんな感じなんじゃないか、という

どこかはかなげなかわいさがある。

私ったらナイス命名、グッショブ!


お姉さまはゴージャスかわいい系、リセさんはクールビューティー、

セレネはちょっとはかなげかわいい系。

ここにきて数々の美女に囲まれすぎて、私もいい加減麻痺しているが、

それにしてもこの3人の美しさは別格だなー。

早いところならんで欲しいな。

そこに叔父さんとカイとエディさんが並んだら、もうなんというか、

テンションあがりまくりだわー。


「ここはね、時の間、といって、私がもともといた世界へのゲートがあるの。」

「絹花はこの世界の人ではないの?」


少し小首を傾げながら、セレネが問う。

うわー、絹花って呼んでくれた!かなりうれしい。


「ええ、両親はこの世界の人なんだけど、私は違う世界で生まれて育って、

 ついこの前ここにやってきたのよ。」


おいしい、と、にこにこしながらセレネは両手でカップを包むように持っている。

か、かわいいなぁ。


正直、飲んだり食べたりするんだろうか、と思ったけど、

ひとまずお茶は飲むらしい。

そしてこのお茶はお気に召したらしい。

メモメモ。

リセさんが持たせてくれた、とびきりのお茶だもんなー。

ちょっと中国茶っぽいイメージのお茶で、ほんのり甘い香りが気に入っている。

…名前忘れたけど。


しかし、いつまでもここでお茶飲んでるわけにいかないしな。

さて、どうしたものか。

移動しても大丈夫なものなら、お姉さまに会わせたいんだけど。

うんと言ってくれるかしら?


「ええとね、それで、私もセレネと友達になりたいと思っているんだけど、

 私もこの世界のことよくわかっていないことも多いし。

 よかったら、私のお姉さまに会ってくれないかな。

 この国の女王でね、絶対にセレネにひどいこととかしないから。

 絶対約束するから。」


私が一気に言うと、セレネはじっと私を見つめた。

ほんの少しだけ沈黙があり、それからにっこり微笑んだ。


「ええ、あなたの言うことは信じましょう、絹花。」


うわー、花がほころぶような微笑みだよ。

しかも信じてくれるなんて、うれしい!


「わ、決まりね、じゃあ、お茶を飲んだら早速」


移動してもいいかしら、と続けたかったのだけど。


「それは無理な話だな。」


突然私とセレネの会話に声を挟んだ人がいる。

今年中には完成したいと思います。。。

もう少しお付き合いのほどを。

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