↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

『柳の切り株のプレスマン』

作者: 成城速記部
掲載日:2026/08/30

 甲斐国に、樹齢千年は下らないという見事な柳の木がありました。この村には、大層美しい娘が住んでいて、柳の下で、若者と逢い引きを重ねていました。両親は、どこの若者なのか、娘に尋ねましたが、娘は知らないというのです。そんなことはあり得ないだろうと思いましたが、知らないと言うものを無理に問い詰めても仕方ありませんので、ちゃんと尋ねるように言いました。娘も、若者に、何者なのか、なぜいつも柳の木の下にいるのか尋ねましたが、そのとたん、若者は、さめざめと泣くのです。どうして泣くのかを尋ねますと、実は私はこの柳の木の精なのだ。お前が余りにも美しいので、このような姿になったのだ、などと言うのです。娘がもう一度、なぜ泣いているのか尋ねますと、今度、ある寺の境内の柱になることになったのだ、と言っているようでしたが、最後のほうはおえつで聞き取れませんでした。

 柳の木は、切り倒され、寺まで運ばれるというとき、押しても引いても動かなくなりましたが、娘が柳の木に近寄って、何やらささやくと、うそのように軽くなって、立派な本堂の柱になったのでした。柳の木の切り株には、プレスマンが差され、いつしかひこばえとなったのでした。



教訓:巨木信仰は各地に見られる。信濃国などは、巨木の宝庫である。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。