初めての恋
蓮…お前…
「どうしたー?家出でもしたー!?」
「…」
私は家を出て行く当てもなく1人で賑やかで明るい歌舞伎町に吸い寄せられて、道端に座り込んでいた。
家にもういたくない…
パパとママはいつも喧嘩してる…
頼れる友達もいない…
学校も殆ど行ってない…
「ちゃんと食べてるー?なんかご馳走したげるー!」
そう言って私の手を掴んで立ち上がらせた。
そう言ってマックに連れてこられた。
「落ち着いたー?」
「うん…」
「どーしたの?こんな所で…危ないよー?」
「…家にいたく無い…家以外ならどこでも良いからここに来た…」
「そっかー。行くとこないの?」
「うん…」
「お金は?」
「全然ない…」
「いくつ?」
「…15…」
「そっかー。とりあえず俺ん家くる?俺夜から仕事だし昼は殆ど家居ないし好きに居て良いよー?」
ちょっと怖かったけど、他に行く当てもないのでついて行った。
「俺はねー、蓮っての。君は?」
「愛恋…」
「アレンちゃん!可愛い名前だねー!」
愛だの恋だの名前に付いてるけど、今まで愛も恋も経験無かった。
歩きながら蓮さんは色々優しく楽しく話してくれた。
「ここ俺の部屋。この後俺仕事だからのんびりしてなー。」
そう言って本当に出て行った。
蓮さんは歌舞伎町でホストをしていた。
やっぱり見た目凄くカッコ良くて、女の子の扱いも上手いので、最初は怖かった。
でも、私に手を出してきたりとかそう言うのも一切なくて、まるで妹みたいに可愛がってくれた。
私は家族の愛情に飢えていたので単純に嬉しかった。
そのまま数週間が経った。
やっぱり私が子供だから…
蓮さんは私の事子供みたいにしか見てくれないんだろうな…
と、いつしかほのかな恋心みたいな物が芽生えていた。
「私…蓮さんにお世話になりっぱなしだし…何か仕事でも探して少しでも蓮さんの力になりたい…」
ある日蓮さんにそう言った。
「仕事かー。紹介は多少出来るけど…大丈夫?無理しなくて良いよー?」
「平気。蓮さんの為なら何でも出来る。こんな私なんかに優しくしてくれた人今まで居なかったもん」
「有難う…アレンちゃん…」
そう言って蓮さんの顔が近づいて来た…
キスされるのかな!?と思っていたら…
「アレンちゃん、まだキスもエッチもした事ないでしょ?そう言うのは大事に取っときな。」
「…うん…」
ってほっぺにチュってしてくれた。
○○○○○○○○○○
「ここね、俺がお世話になってる人が居て、アレンちゃんにも仕事紹介出来ると思うよー。」
そう言って蓮さんにマンションに連れてこられた。
最初は紹介って聞いて夜の店かなとかってちょっと不安だったけど、良かった。
「じゃー行こっかー!」
そう言って明るく蓮さんが手を引いてくれたのでちょっとドキドキして嬉しくなってしまった。
「この子はねー、アレンちゃん。漢字で愛恋っての。15歳だよー。」
そう蓮さんが私を紹介した。
マンションの部屋にスーツを来たおじさんがいた。
一見サラリーマンっぽいけど…
メガネに少し色が付いてる…
やっぱり歌舞伎町とかってサラリーマンも少し変わってるのかなー?て思った。
「蓮、この子ハツモノ?」
おじさんが蓮さんに聞いた。
「そだよー。キスもした事無いみたいよー。」
「そりゃ上玉だ。」
なんかよく分からない会話してる…
そう言っておじさんが蓮さんに封筒を渡した。
「ありがとー!アレンちゃん!彼氏と同棲する事になってたからさー。これでちょっとカッコつけられるー!助かったー!」
えっ!?
「じゃあ頑張ってね!応援してるー!」
えっ!?
「相変わらずクズだなお前…」
「だってさー、愛だの恋だの名前つくのってキャバ嬢や泡姫の源氏名って相場が決まってるっしょ。向いてるよアレンちゃんは!」
そう言って蓮さんは部屋を出て行った。




