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探偵前物語  作者: 水嶋


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11/17

流れて流れて

何か嫌な予感しかしないキャスティングです…

「2組の鎌田の話聞いたかー?」


「あー!アレな。櫛田先輩に告ったって奴?あれマジ!?」


「マジも大マジよ!櫛田先輩がネタに言いふらしてる!」


「やべーな。俺、昨日鎌田と便所隣りなった!」


「おめー狙われっぞ!」


「やべーな!ケツ穴の危機!いやぁーん」


「ギャハハ…」




俺の一世一代の決死の告白はこの学校の恰好のエンタメになった。






俺は高校を中退した。





○○○○○○○○○○





「オェェェ…」






「蓮、生き返ったー?」


「あーい。」


「3番テーブルミア姫ががお待ち兼ねだよー!ドンペリ開けてくれるってさー。気張ってこー!」


「おーっす!」





「姫〜会いたかったあー!やっと俺に会いに来てくれたねー!」


「だってさあ。蓮の順番中々回ってこないんだもーん。浮気しちゃうよー?」


「酷ーい!俺姫の為だけに無理して頑張ってるのにー!」


「もー!調子良いことばっか!」




俺は流れ流れて歌舞伎町でホストになった。


女にチヤホヤされて楽そう…なんて事はなく、所詮職場は男の競争社会、体育会系だ。

無理矢理高い酒を飲んでは吐き。

いかに客から金を落としてもらうか。


売り上げ成績のみががそこで生きる人間の価値基準で、俺の本質なんてどうでも良い。逆に気持ちは楽だった。


この世界でテッペンを取りたいとかの野望は俺には無く、女を手玉に取れたら満足で、ただただ今まで世の中から受けて来た事への復讐みたいだった。


生憎俺は見た目には恵まれていたので、そこそこ人気はあった。

トップを狙う気も無かったので、そこそこ金が貰えれば良いと思っていた。



「鎌田、大丈夫か?顔色会う度わるいぞ。ちゃんと食ってんのか?」


「うんー!ありがとー。心配してくれんのは高橋だけだわー。俺、親にも愛想尽かされてるしー。愛してるー!」


「あはは、そーゆー言葉は本気の相手だけに言いな。」


「なら大好きー!」


「サンキュ」


高橋だけは高校の頃からの親友で、俺がゲイだろうが、俺が学校やめた後も唯一気にかけてくれた。


俺は高橋には恋愛感情はなく、気持ちを許せるただ1人の親友だった。


高橋には弟がいて、今度高校生になる。

高橋の弟はゲイだ。だから俺にも色々アドバイスを聞いて来たりもしていた。


「俺の経験上、学生の内は周りにカミングアウトしない方が良いと思う。周りもまだ子供だし、無駄に傷つく事も多いだろうし、恋とか怖くて出来なくなるかも知れない。」


「成る程なー。弟には幸せになって欲しいけど…高校生なんてすぐ人を好きになる時期だしなあ。」


「そうだよねー。で、高橋は今はどんな感じ?」


「うん、彼女とも順調だよ!」


「そっかそっか!良かったー。」





○○○○○○○○○○






「蓮、今度撮影やるけど行ける?」


「はーい、大丈夫ですよー!」


俺は人伝てで男優のバイトも小遣い稼ぎと趣味を兼ねてしていた。

まあ、いわゆるゲイビだ。


俺は見た目王子様系で、しかもタチ、正直同類からはウケは良くない。


主に女が見て喜ぶタイプの作品だ。


まあしかし同類向けよりも、女向けの作品の方が世の中のBL効果か需要は多く売り上げは良いらしい。


ホストクラブの客にも勧めて買わせている。皆喜んで観てる。俺はバイで通している。




今回の相手役は多分まだ高校生にもなって無い様な子供だった。


俺の好みは成人男子だ。


「カントクー、正直俺、この子で勃つか自信ないですー。」


思わず弱音を吐いた。


「ならさー、今回キメセクやろっかー。ギンギンなるよー。」


俺は興味本位で了承した。



「この子はねー、前回撮った時が初めてでねー。そん時はキモ親父充てたんだけどさー。初めての精通ってタイトルでねー。ねっとりと。イマイチ不評でね。今回は女にターゲット絞ってるからさ、キラキラネチネチやってねー。」


「ムズイ事言わないでー。」



「じゃ蓮、これ飲んでー」


「はーい」


「じゃ行くよー!スタート!」






この時、初めて薬使ってヤッた。


目がチカチカして何か全身性感帯になったみたいで、感度も凄くて、何回イってもずっと勃ってて…








とにかく凄かった。





○○○○○○○○○





この「レンとナオキ」は好評で、3作シリーズで出した。


その後この子はどうしたのか分からないけど、この後現場で会う事は無かった。



この時から薬使ってヤるのにハマって来ていた。


ただ、彼氏も出来て教師をやってる堅気だったので、ソイツとヤる時は使わなかった。


初めはすぐやめられるって思ってた。







しかし段々無いと物足りなくなっていた。


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