◆三柱会談 ~盤上の駒、神と対峙す~
◆三柱会談 ~盤上の駒、神と対峙す~
ツクヨミの気配が消え、執務室に静寂が戻る。
俺は、静かにその時を待った。
どれほどの時間が経っただろうか。
不意に、目の前の空間が、水面のように揺らめいた。次の瞬間、俺を包んだのは、浮遊感と、目をくらませるほどの柔らかな光。
気づけば、俺は自らの執務室ではなく、どこまでも白く、清浄な気に満ちた、神域の一室に立っていた。
部屋の中央には、三つの豪奢な椅子が置かれている。
(3つか。どうせツクヨミは来ないんだ。余った椅子に座っていても、問題ないだろう)
俺は、椅子の1つに腰掛けて待つことにする。
そこへ、まず一体の神が姿を現した。
太陽そのものを纏ったかのような、圧倒的な光と慈愛。アマテラスだ。彼女は、優雅に椅子に腰かけると、物珍しそうで、それでいて面白そうな表情で、俺を見つめた。
「あらあ、可愛いじゃない♡あなたが、ツクヨミちゃんのお気に入りなのね」
次に現れたのは、荒々しい嵐の気配をまとった神、スサノオ。彼は、面倒くさそうに頭を掻きながら、アマテラスの隣の椅子に、どかりと腰を下ろした。
「んだよ、姉貴。こいつのために、わざわざ集まったのか?思ったより、ひょろっとしてるじゃねえか」
最後に…。
『こら、人間。それは、われの椅子じゃ。勝手に座るでないわ、全く図々しい』
いつも通りの文字が現れる(笑)。
「どうせ、来ないんだから、勿体ないこと言うなって」
「あっはは、姉貴、いいようにやられてんな。やっぱり、ゲームの勝ちは貰ったな!!」
「もぉー、私のツクヨミちゃんと、こんなに仲がいいなんて、羨ま…、ゲフンゲフン、けしからんですねー」
「本音出てんぞー」
お約束のツッコミを入れておく。
「それでぇー、これはなんの集まりなのかしらあ?とっても楽しみね」
嬉々として、アマテラス様が、俺に問いかけるのだった。




