◆最終章 ~神々の召喚~
執務室の静寂の中、俺は、ツクヨミが消えた空間を、ただじっと見つめていた。
『最も発展させ豊かにした神の勝ち』
『(評価基準は)知らぬ』
(…話にならん。この世を統べる三柱の神ともあろうもの達が、こんな杜撰なルールでゲームを始めるとはな)
俺は、また1つため息を吐きながら、ヤツを呼ぶことにする。
「――ツクヨミ」
すぐに、億劫そうな文字が浮かぶ。
『なんじゃ、また。しつこいのぅ』
「お前に、一つ、報告がある」
『なんじゃ、その報告とは。もちろん、いい事なのであろう?』
笑みを浮かべ、俺は続ける。
「いやなに、簡単なことた。俺は、このゲームを降りることにした」
『な、なにを、馬鹿なことを言うておる!そちは、もう勝ったも同然であろうが!今やめずとも!』
俺は、ゆったりとした口調で応える。
「だろ?このゲームは、もう勝ったも同然だ。それなら、俺の役目も終わったわけだ。さあ、解放してもらおうか?(にやり)」
『ほう、この女神たる、われに交渉を持ち込むか、人間?』
「ふっ、話が早いな。腐っても神…か。助かるよ」
ツクヨミのイラダチが増すのを感じるが、構うことはない。
予定通りだ。
『まあ、よい。ここまで、やって来た褒美代わりに聞いてやるとしよう。望みはなんじゃ?』
「そうだな、このゲームの参加者を集めろ。三柱全員だ。…、ああ、ツクヨミお前はなんならいつも通り、文字だけでもいいぞ?場所は任せる。俺を連れていくことが条件だがな」
『…、ふむ、いいじゃろう。なにを考えておるのかは知らぬが、一席設けてやろうかの。お主は、暫しそこで待つが良い』
ツクヨミの気配が薄れる。
俺は静かにその時を待つ。




