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三柱ゲーム  作者: さらん


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◆アマテラス編~エルフとドワーフ王~

カイとソラは、ドワーフ王の前に立っていた。王は、王座にゆったりと座り、その奥深い赤い瞳で二人を興味深そうに観察している。口元には、何か面白いことを思いついたような、微かな笑みが浮かんでいた。


「遠路はるばる、よくぞおいでくださいました。エルフの国からのお客様」


ドワーフ王は、穏やかな声で、しかしどこか含みのある言い方で話しかけた。その物腰は柔らかく、親しみやすい雰囲気すら感じさせる。

カイは、相手の知性と底知れなさを感じ取りながらも、丁寧に頭を下げた。


「ドワーフ王陛下。この度は、突然の訪問にもかかわらず、快くお迎えいただき、誠にありがとうございます。わたくしは、エルフの国より参りました、使節団の長のカイと申します。そして、こちらは副長のソラです」


ソラも、カイに倣って頭を下げた。その美しい顔立ちには、知的な光が宿っている。

ドワーフ王は、顎髭を優雅に撫でながら、目を細めた。

「ふむ、珍しいお客様ですね。それで、この度はどのようなご用向きでお越しになられたのでしょうか?」


その問いかけは丁寧だが、どこか相手の出方を試すような、そんな印象をカイは受けた。


カイは、ドワーフ王の落ち着いた眼差しを受け止め、静かに口を開いた。


「陛下。わたくしどもが、はるばるエルフの森から参りましたのは、貴国との間に、末永き友好関係を築きたいと願ってのことです」


彼はそこで一呼吸置き、言葉を続けた。


「わたくしたちエルフは、豊かな森の中で平和に暮らしてまいりましたが、近年、他種族との交流の必要性を感じております。特に、古より高い鍛冶の技術を持つと聞くドワーフの皆様との間に、交易を通じて互いの文化を豊かにし、協力関係を築ければ、両国にとって大きな利益となるのではないかと考えております」


カイは、ソラと視線を交わし、わずかに頷き合った。ソラもまた、静かにドワーフ王を見つめている。


「つきましては、まずはささやかながら、わたくしたちの国の特産品をいくつかお持ちいたしました。もしよろしければ、お納めいただけないでしょうか。そして、もし可能であれば、貴国の素晴らしい工芸品や武具などについても、お話をお聞かせいただければ幸いです」


カイは、控えていたエルフの戦士に目配せをした。戦士は頷き、丁寧に携えてきた木箱をドワーフ王の前に差し出した。箱の中には、美しく織られた森の織物や、珍しい木の実、そして丁寧に磨かれた魔法の込められた装飾品などが収められている。


ドワーフ王は、差し出された木箱を興味深そうに眺めた。護衛のドワーフが王の許可を得て箱を開けると、中から現れた美しい織物や珍しい木の実、そして不思議な光を放つ装飾品に、王は目を丸くした。


「ほう…これがエルフの国の宝物ですか。なかなか、面白いものをお持ちですね」


ドワーフ王は、特に魔法が込められたという装飾品を手に取り、注意深く観察した。赤い瞳が、微かに輝いた。


「なるほど、エルフの方々は、このような素晴らしい力をお使いになるのですね。興味深い、実に興味深いですね」


一通り贈り物を見た後、ドワーフ王はゆっくりと顎髭を撫で、カイに向き直った。その表情には、先ほどのからかいのような雰囲気は薄れ、代わりに思慮深げな光が宿っている。


「エルフの国の使者の皆さん。キミたちの言葉、しかと受け止めました。遠い森の中から、わざわざ友好を求めてやってきたそのお気持ち、私は高く評価します」


王の声は、先ほどよりも低いトーンになった。


「わがドワーフ王国も、長きにわたり地中深くで独自の文化を発展させてきました。外の世界との交流は少ないですが、決して閉ざしているわけではありません。キミたちが申し出た交易というのも、相互にとって益のあることであれば、喜んで検討いたしましょう」


ドワーフ王は、そこで少し間を置いた。


「ただし、私たちドワーフは実質的な種族です。口先だけの友好ではなく、具体的な利害の一致がなければ、長続きはしませんよ」


そう言うと、王は再び先ほどの陽気な表情に戻り、ニヤリと笑った。


「まあいいでしょう。せっかく遠くから来たのです。まずはゆっくりとわが王都を見物してください。そして、色々と話を聞かせてもらうとしましょうか」


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