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三柱ゲーム  作者: さらん


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34/102

◆ツクヨミ編~受難は続くよどこまでも~

…手に入れた。ゴーレムを。

その代償として、俺の威厳は粉々に砕け散った。

肩を震わせる家臣団を一瞥し、俺は深く、深いため息をつく。だが、いつまでもこうしている訳にはいかない。


俺は気を取り直し、ゴーレムが壁を破壊して作り出した、不気味に口を開ける通路を指差した。


「よし、ゴーレム一号!お前が先導しろ!何があるか分からんからな!」


そうだ。これからはこいつを先頭に立てれば、俺が危険な目に遭うことはない。パンチも酢も、もう俺には届かないのだ。俺の性格…いや、王としての的確な判断が、ようやく報われる時が来たのだ!ハハハ!


俺はゴーレム一号の後ろに家臣たちを並ばせ、自分は最も安全な最後尾についた。

ゴーレムは音もなく、地面から数センチほど浮遊しながら滑らかに進んでいく。その姿は、実に頼もしい。


通路を進むこと数分。

前方のゴーレムが、唐突にピタリと動きを止めた。


「ん?どうした?」


俺が前の家臣に尋ねる。


「さあ…?ゴーレムが停止いたしました」

「ふむ、何か見つけたのかもしれんな。よし、俺も確認…」


俺がそう言って一歩前に足を踏み出した、その瞬間。


ズボッ!


「…へ?」


足元の床が、綺麗に俺一人分の大きさで抜け落ちた。

幸い、深さは胸のあたりまでで、怪我はない。しかし、見事にハマってしまい、身動きが取れない。


俺が穴の底で呆然としていると、ゴーレム一号がゆっくりと上半身だけを180度回転させ、俺を見下ろした。そして、あの平坦な声で告げた。


『ご主人様。この先、落とし穴の罠があります。ご注意ください』

「……。」


俺は静かに、天を仰いだ。


「言うのが遅いッ!!なぜ俺が落ちる前に言わんのだ、貴様はァァ!!」


俺の魂の叫びに、ゴーレムは少しも動じず、機械的に答える。


『私の役目は罠の探知と報告です。探知し、ご主人様が罠に陥った事実を観測したため、ご報告いたしました』

「事実を観測してからでは遅いだろうがぁぁ!」

『私は地面から浮遊しているため、この罠にはかかりません。ご安心を』

「俺が安心できるかァァァ!」


_| ̄|○ il||li

まただ。またしても、ドワーフ王の悪趣味な仕掛けに、俺だけがピンポイントでハメられた。

穴の上から家臣たちが「おお、陛下!」「ご無事ですか!」「見事な落とし穴ですな!」などと呑気な声をかけてくる。

俺の受難は、まだ始まったばかりのようだ…。


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