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三柱ゲーム  作者: さらん


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15/102

◆アマテラス編~突撃のソラ~

「『そんなのダメよっ!!』」


静寂を切り裂くように、力強い声が長老の家に響き渡った。

そして、次の瞬間、戸が開け放たれ、一人のエルフの少女が室内に飛び込んできた。

その少女は、カイに向かって一直線に駆け寄り、彼の体に勢いよく抱きついた。それは、カイの幼馴染、ソラだった。


「め、女神様だかだれだか知らないけど、カイを勝手にどこかに連れてくなんて許さないわっ!!」


ソラの小さな体は震えているが、その瞳には強い決意の色が宿っている。彼女は、大切な幼馴染を理不尽な運命から守ろうと、全身で抵抗していた。


「ソラ……」


カイは、突然のソラの行動に驚きつつも、彼女の強い想いに胸が熱くなった。彼の目に、熱いものが滲み出す。故郷を離れることへの不安と、ソラの温かい愛情が、彼の心の中で複雑に絡み合っていた。


アマテラスは、ソラの突然の登場にも全く動じることなく、にこやかに微笑んだ。


「あらぁ、やっと入ってきたのね♩最初から覗いてたものねぇ♩あなた、この子の幼なじみってとこかしらぁ?」


ソラは、アマテラスの言葉に一瞬たじろいだが、すぐに気を取り直して睨みつけた。


「そうよ。カイだけどこかに連れていこうなんて、許さないんだからっ!!」


アマテラスは、楽しそうに目を細めた。


「そう言うと思ってたのよねぇ。それならぁ、あなたも一緒に来ればいいじゃない♡」


ソラは、予想外の誘いに言葉を失った。カイだけを連れて行かせないためには、それも一つの手かもしれない。

しかし、長老はアマテラスの言葉に眉をひそめた。


「女神様、それはルール違反ではないのですか?」


アマテラスは、指を一本立てて、可愛らしく首を傾げた。


「んー、でもねぇ、次の召喚は王が亡くなった時ってなってるけど、1度に1人とかルールに書いてなかったわよね?」


長老は、苦笑いを浮かべながら答えた。


「ルールはあなたが考えたんでしたな、確か。」


アマテラスは、自信満々に胸を張った。


「そうよぉ、だから書いてないルールなんて、存在しないルールなのよ。守る守らない以前の話だわ♡」

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