敵襲!
室蘭も大きく頷いた。
閲呉はその後、燕尾と気藍の3人で話し合うのだった。
「ズバリ、どう思う?巍然族が絶滅したとは思わないが、眼前は焼け野原になり、大小の岩が今も降り注いでいる。それも真っ赤に焼けた石だ」
「どう考えても・・この状況で生き延びられる可能性は低いわ」
「うん、今燕尾がそう言っているが、気藍、お前はどうだ?」
「同感なんだけど、あの土蚯蚓はどうかしら?地中深くに穴を掘り、そこで生きている魔虫系統は一種じゃないものね」
閲呉は大きく頷いた。
「俺もそう思っているんだ。確かに巍然族は、かなりの者の命は失っただろうと思う。だが、この向こうの地は非常に広い。俺達にはやっとこの平野の相当向こうに大きな火山があって、今そこが分かったものの、今までそんな先まで見る事も出来なかった。そして、この火は全体にこの火を振り撒いている訳でも無かろう。どこかは、まだ影響を受けていない場所がある筈だからな」
「それについては、同感なんだけど、取りあえずはこの火の勢いが収まった後、またまだ熱を帯びている岩ばかりの大地だから、こちらから進出する事も難しくなったのよね」
うんうんと頷きながら、どうやら3人は別の事を考え始めたようだ。それが何かは分からないものの、幹部達は入れ替わり、砦辺りの監視を交代でする反面、報告が入った。
「琵衛魯が騒ぎ出しました。飛虫が居なくなったからでしょう。食い物が無くなったのと、相当数がこの火弾のような石で死んだようです」
「まずいな・・食い物が無くなれば、こいつらはコントロール出来なくなる」
閲呉はその報告に、腕組みをしたのであった。
「むう・・それには名案は思いつかない」
「じゃあ、土蚯蚓はどう?土中に食べ物があるのかしら」
燕尾が言う。