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魔界との戦い  作者: 白木
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正体見たり!

 とうとう白状する我利に閲呉は、


「もうそんな事とっくに知っている。ただしな?我利。お前は室蘭の側近だ。抜燐師の側近じゃない。お前は室蘭の動向も全部知らせていたと言う事になる。良いか?この集団には派閥があるのか?抜燐師が裏の大将なのか?言えっ!」


 そこで大声を発した閲呉に、びくっとなる我利は、


「も・・勿論室蘭大将だ」

「間違いないな?我利、今再確認したぞ、抜燐師にはこの事は伝えないな?良いか?地伝達は、気藍も読めるんだぞ?」

「え!あ・・ああ、わ・・分かった」


 こうして我利は項垂れながら、この場を後にした。これは信頼関係なのだ。こうして組織をきちんと構築しようと言うのならば、やはりきっちりとした上下関係や、信頼関係が必要なのだ。命のやりとりをする戦場においては、特にそう言う事が必要である。それが燕尾の考え方なのだった。そして、それこそ、抜燐が側近で自分の周囲を固めようとしている事と同じなのだ。確かに重要な研究が、例えば違う派閥があり互いに競い合うような関係にある場合、それが漏れる事はその争いに敗れる。抜燐のやろうとしている事は、もっともっと進んだ組織系統におけるそれなのだ。今のこの集団に必要かと言えば、他に競合する者等居ないのだ。その事を軍師の立場でありながらも、既に気藍と燕尾は、次世代を担う者として構築し始めたのだ。即ち世代交代はもう間もなくなるのであろう。

 これは、実は必然的な流れになって行く事になるとは、この時点で誰が想像しようか。

 そして、赤魔の件はおぼろに分かった。又、抜燐はとうとう自分の主要研究と言う事になるのだろうか、恐るべき次世代の戦争武器を生み出そうとしている事を披露せざるを得なくなった。抜燐の信号を解読した事を気藍が伝えからだ。

 こうして、とうとう岩山の向こう側に向かう準備が整い始めたのである。


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