魔流の生き方
ユウゴは、
「これ・・恐らくすぐ製造出来ると思うよ、父」
「え!すぐって・・お前」
エツゴの顔が硬直した。
「あのね、素材は栄奎で、先っぽだけ矢尻状の物は型に入れてそのまま出来る。とても簡単な製造で、矢に使うんだからね。そんなに純度も必要無い。北の砂漠には無尽蔵に磁鉄鉱がある。それを溶かせば良いんだ。熱源もそこら中にあるじゃない。ヒリュウ師、作業班は来てますよね。陣地の構築も含めて修理の者達がここには」
「ええ・・はい」
ヒリュウも慌てるユウゴの即決事案であった。
「父、これを連射する仕組みはもう作ってある。並べて設置するだけ。導火線で次々に撃って行けば、こんなの一日中でも撃って居られると思うし、飛距離も聞いた話だとその倍は出ると思う。つまり、威力が倍増する。後退した敵を撃つのなら今だよ。すぐ掛かろう。その前に僕が持って来ている新鉄矢を撃って見たいが構わない?」
「あ・・おう、攻めるのなら時を置かずだ。任せる。その前にヒリュウに指示をしてくれ」
「ふふ・・その型は応用で持って来ているから、磁鉄鉱をすぐ集めて来て、溶かしながら型に入れて行くんだ。すぐそんなの出来るからね」
本当に1時間も経たない内に矢尻は出来、ユウゴが大量に持って来ていた栄奎に装着されるや否や、ただちに発射された。それは敵の中段まで飛んで行き、慌てた敵が撃ち返すがこちらには届かなかった。その先端に届いた矢尻を飛翔隊が回収して行く。夥しい程の矢尻が集まって来た。
「何と、見事と言うか我では思いもつかない作戦だ」
ビゼンは舌を巻いた。途中で敵もそれに気づき、矢を撃って来なくなった。更に下がった所で、今度は馬による回収部隊が馬車にたっぷりその矢尻を乗せて戻って来た。敵が幾人倒されたのかは問題では無い。矢を回収するのが目的であったのだ。そして、この矢はこちらのそのまま武器となる。




