見えた!本当の敵の存在が
「これは・・?」
「大筒の玉の大きさがほぼこれと同じ位。でも、大筒のように撃つ方式では無いわ」
「撃つ・・違うが撃つ代物と言う事だな?」
「ええ・・そうよ。これの先端部分には、ある仕込みをしてある」
「おい、キラン。ここは本部の中心だ。俺がここに居るのに、遠回しな言い方をするんじゃねえよ。ズバリと言え」
「あ・・はい。つまり、大型の吹き矢と同様の物なのだけど、火薬の威力で飛ぶ物。先端には様々な物を落下時点で例えば発火したり、西ゝ平原の者がやったような硫酸を振り撒いたり、毒ガスも発散出来るようにしたのよ」
「奴らがもうやったからな、つまりこちらにも同じような、いやそれ以上の反撃の用意、武具があると見せつける為か?」
「そう言う事だけど、あちらでは使わないわ。こっちの手の内、武具を見せると言う事は相手もそれを製造出来る能力があると見た方が正しいと思う。だって、黒魔人洞ではウレイがそれをやっていたし、スエラ率いる一団もすでに武具を持っていた。旧式であろうともそれを保全し、製造出来る能力があると言う事と、水場には幾つもの鉱山がある」
「当然の事だったな・・では、今の相手は昼夜を通じてこちらを監視している。こちらも交代でそれをやっているが、大鷲以外の鳥類が居る。聞いているか?」
エツゴに突然話を切り替えられ、逆に質問を浴びたキランは、
「え・・ええ。ユウゴに聞いたら、眼玉が大きな鳥。梟と言う種類だと言うわ。こっちには全く居ない。ただし、南の山岳に居るらしいと」
「ああ、その梟が夜の監視役だろう。なら、その武具で森林の奴らを驚かせてやろう。何・・殺すと言う事を意識せず、とにかく双方睨み合いの状況は、こちらの精神的負担も大きい。この状態はあちらも同じ事だろう。まずは、討って出る。その後はまた考える作戦で行こうじゃないか」
「父・・軍師のビゼン先生がここに居ないのに、勝手に決めるの?」
ユウゴが言う。尤もと言いながら、エツゴは
「今回は軍としての行軍や、戦いとしての行動では無い。まずは、試作では無く、その武具を試そうでは無いか、それからだろうが?キラン」
「あ・・そうだったわ」




