表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔界との戦い  作者: 白木
301/305

本当の魔界とは・・

「どうだ?動きはあるか?」

「俺の姿を見たと同時に、小人のような者達が走り去って行った。恐らくこの南の山岳民族であろうな」

「背はどの程度あった?」

「そうだな・・今お前はエバを連れて来た。同じ位だろう」

「ほほう・・以前の灰種と同じ位か」

「の・・ように見えたが、確信では無い」

「分かった。エバ、俺がお前を同行して来た意味が分かるか?」

「相手は攻撃性を持って居ないと言う事と何らかの言語、伝達手段を持っていると言う事よね?で、無ければ、この南の山は急峻であり、互いに連絡もつかないから」

「そうだ。お前には、ここにノノと言う耳の達者な者が居る。俺達がここを動かずに居ると、相手は一端逃げたものの、こちらの動向を探りに来るだろう。その時、その彼等の通信手段を記憶せよ。例えば、逃げろと言う言語、会話のようなものを記録する為だ」

「分かっているわ、父」


 エバは頷いた。こうして、丸一日ガリ達はそこを動かなかった。すると、やはり見た事も無い者達がこの地へ来ているのを彼等は、監視せざるを得ない。攻撃こそ受けていないが、完全なる脅威と見ているからだ。逃げ惑ったとしても自分達の身が危ない事は十分に分かるからだ。

 ノノがその通信を捉えた。


「チ・・チチ・・チと聞こえた。かなり近くに居る」

「シ・・こっちは動くな、良いな」


 エツゴは小さな声で指示をする。その通信は、同じような音階で続くが、ガリが敢えて弓矢を発射したのだった。


「チ!チッチイッツ!」


 その通信は驚いたと見える。エバが、


「逃げろ、危ないと言う意味ね。ガリさん、鳥を撃ったのね」

「ああ・・彼等の真上に落下した筈だ」

「ふ・・どうするかな、弓矢で撃った事は分かっているだろうが、それを俺達が回収しようとしないと見たら・・奪いに来るだろうか?或いはもう近寄らないだろうかな?」

「さあて・・また一日待つかのう、はは」


 ガリが笑う。こちらには食糧は十分にあるし、彼等より食の種類も豊富だ。食に窮している事は大体想像がつく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ