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魔界との戦い  作者: 白木
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台頭する若い武将

 今回の探索隊の先頭を歩いているのが、若い戦士としてめきめき頭角を現して来た閲呉えつごと言う男であった。筋肉は隆々とし、数々の武芸をあっと言う間に習得し、豪将の室蘭も一目を置いている若手だ。飛翔もダントツに早く、走るのも誰も敵わない。武具で室蘭と殺傷力の無いそのもので模擬戦をやっても、2度に一度は勝つとんでもない身体能力を持っているのだった。どうやら、この集団にも若手から幾人かの勇士が出ようとしている時の事である。しかし、この先は未知の世界だ。あれから魔人の出現は無くなったものの、岩山の先は不気味さを増しているし、岩山を飛翔隊が超えようとしても、豪風が吹き荒れ、そこを超える事は不可能だった。完全に盆地のような場所にやっと1000人が住めるだけの食糧と環境が備わっていただけで、魔人や人も互いに食い合う事で、その食性ピラミッドを満たし、均衡を保っていたものと思われる。魔人=現在は例えば牛風の姿で丸々超えていて、もう戦闘力も失ってしまったが、肉食である限り攻撃性を持つと言うのは人も同じのようだ。彼らは飼育する事に至った魔人よりも繁殖力は弱い。約半分だ。魔人は必ず2子を儲け、その数を現在増やしている。ただ、供給できる食糧となる草類等にはやはり狭小の大地なので限りがあり、それをある程度の飼育数?と言えば、知らない間にこうなってしまったのだから、何も実際考えても居ないし、計画もしている訳では無いが、あれから数十年を経ている中で、このような凛々しい若手勇士が出て来ても不思議は無い。知恵者抜燐は人の寿命をこう分析していた。確かに生死はあるし、老齢になれば動きも悪くなるし、死ぬ。その年齢だが、夜が明けて陽が沈み、また夜が明けるのを一日と数えて、一番長く生きた者は、50000日だと言う事だ。当然活動年齢はその30000日がほぼ活発に動けるものの、段々と動きも悪くなり、40000日を迎えると、体力も衰え、今までは魔人の餌となっていたようだ。なので、50000日も生きる事が稀なのだと言っている。そして、彼らは死と言うものについては希薄であり、動けない者には誰かが助けてやろうとか、食を与えたりもしないので、もっと寿命は短く40000日を超えたら自然淘汰されてしまうと言う事を、伝えていた。その抜燐も現在25000日を生きていると言う事を自分が披露していた。現在の人間に相当すると、65歳程度の既に還暦を迎える年になっていると言う事だろう。だが、頭脳の方はこの集団の中ではやはりダントツに高く、やはり6500日程度の閲呉と、こちらは女性になるが燕尾えんびも知恵者として、抜燐が今や片腕と認めている同年代の者が居た。今回はその燕尾が閲呉の傍についている。


「閲呉、油断してはならないよ。あんたは猪突猛進型だからね」

「ふん、お前は何時もうるさく俺に指示する。一体何様なんだよ」


 閲呉は、何時も傍で小言を言う燕尾が苦手だし、やりこめられるのだった。しかし、その知能はすげえなと認めても居た。一方燕尾も、この閲呉は若手のリーダーでもあるし、とても頼りになる勇士の一人だと認めている。飼いならしたとは言え、緑魔系の魔人?魔号と今は呼んでいるが、角が頭から生えて、人の3倍もある体躯で、その気性が残っている魔号も居る。その魔号に対して、正面から戦えるのはこの閲呉唯一人だった。つまり、閲呉はその魔号を相手に鍛錬をしてきているのだ。


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