出現したとんでもない敵
「飛翔部隊が空から石礫爆弾をやっている、まるで効果も無いけど、足には無防備だ。だから、切れなくても、突くなり、焼くなり出来ないっすか?」
「あ・・それだ」
抜燐が言った。
「え?何かひらめいたのか?抜燐」
安良が聞く。物探が、
「何でもやるぞ、抜燐、言って見ろ。住み場がなくなりゃ、俺達は他の魔人の餌食になっちまう。こいつを止めなきゃ、どうしたって最後だからな」
「飛矢を飛ばして見よう。油を良く染ませたものだ。我らの食い物は必ずそれを使い調理している。これなら消えないだろう?そして、そこで留める事も出来るかも」
「おう、すぐやれ、最近は量産していたからな、矢吹と言う竹が一杯生えていたおかげで武器になった」
安良はすぐ指示し、無数の油の染み込んだ飛矢を放つと、
「ぐ・・ぎぎ?」
黒魔は止まった。その間に勇気を出した物探が先頭になり、思いっきりその黒魔の脚に攻撃を仕掛けたのであった。ガチン・・皮膚はとても硬かった。しかし、物探がその皮膚が鱗状であり、隙間がある事を発見。黒魔が立ち往生している隙に、物探の部隊が無数に槍風の武器で突き刺したのであった。
「ぎゃっつ!ぎゃあああっつ」
黒魔は頭上の石礫を払うのに気を取られ、眼前の火の海で動けない所を、無数のその槍で突き刺され、とうとう真っ赤な血しぶきを上げたのであった。そして、自分の体重を支えるその脚が持たなくなり、どおおおおおーーーんと、横倒しに倒れるに至った。
「今だ!口の中に飛矢を無数に撃て!」
安良はその機知を察し、支持すると、それにはたまらず、七転八頭する黒魔が居た。攻撃の手は緩まない。物探は、どしどしと鱗の隙間を突き刺した。そこで豪将室蘭が、大長刀でまずは右の前足をめがけ
「どうりゃあああああーーーーーっ!」




