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魔界との戦い  作者: 白木
138/143

展開が変わった

 ビゼンは、マビの指を折った・・いや、かのようにキランには見えただけであったが、脂汗を滴たたせて、マビは苦悶の表情を浮かべている。やはり、瞬間に折ったのだろう。これは痛いだろうと思える。拷問とは即ちこう言う事なのだろうか・


「ぐ・・ぐむむ」

「どうだ?少しは喋る気になったか?」

「知らん・・ぐ・・ぐぐ」

「そうか、それならヤラにも同じ事をしてやろう」


 しかし、ヤラは、


「ま、待て」

「待てだと?お前に指図はされんわ。ほれっつ!」

「ぎゃああ、ぎゃっつ、ぎゃっ」


 今度は右手の爪の間に針を打ったようだ。ビゼンの所作は早くて、キランには良く見えなかったが。マビよりも更に強い痛みを感じているようだ。


「い・・言う。言うから止めてくれ」


 ヤラの眼からは痛みで涙が零れていた。


「いや、止めん。お前達は、この上原族を売ったんだ」

「売る?・・何の事だ」


 確かに売り買い等と言う商業用ルールなど皆無の世界だ。しかし、それは自然にビゼンの口から出たとは言え、ニュアンスは分かる。


「こっちの情報を黒魔人に渡した事を言っているのだ。故に、その裏切り行為を許す訳にはいかんと言う事だよ。こんな事があれば、もはや組織としての統制が取れないからな」

「それなら、何故このような拷問をする。殺せと言っている」

「ふはは・・その裏切り行為とは、死で償うべき優しいものでは無い。お前達はその非を悔いても、それ相応の罰を受けねばなるまい。それとだ・・お前達が何の脈路も無く、突如黒魔人族に情報を提供する訳も無し。だろう?お前達は自分の家族を人質に取られているんだもんな」

「え!」


 キランも知らない事だった。


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