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魔界との戦い  作者: 白木
115/308

改名を発表する?

「あ・・済まん」

「傷は浅いし、良く効く塗り薬と言うのが開発されてな、それが岩体に生える楽理がくりなんだ。平地に植えたものは効果が薄い」

「あ・・そうか。天鳥も岩山の上に居る個体は元気だもんな」


 エツゴが大きく頷いた。


「この情報提示は、非常にこれから役立つと思う。自分達には。そう言う文化のようなものが必要だったんだと思う」

「ふうむ・・昔はあったと言う事は、耳洞族の武具を使うギゼン族とはその遺産をどうやって・・」

「恐らく、正常と言えばおかしいが、バツリン師を見ればそれだけの文化があった訳だ。魔虫に侵される前の武将なんだろうが」

「いや、それは分かっている。つまり、どこかにその武具が保管されていると言う事だろうな。あの噴火で相当部分は消失したとは思うが、何しろ平原は広大だ。俺は西から北へと向かって探索をして来た。しかし、勘のようなものが働いて、反対回りの西から北へはまだ行ってないんだよな。そっちには緑魔洞がある。あるが、魔洞はそっち側には貫通していない」

「飛翔隊は、既に探索しているよ、エツゴ」

「え・・何時の間に?」


 エツゴの眼がくりっとなった。


「ただ、そっち側に今まで行けなかった理由がある」

「何だ?それは」

「風だ。逆風が常に吹いている。飛翔隊では相当厳しい」

「そうか・・そうだったんだよな。俺はだからそっちとは逆から探索した」

「常道と言うものだ、それは。ただ、岩山はすぐ隣にあって、つまり、こっち側の盆地と隣り合わせにその盆地のでっぱりがあるんだよ。峡谷のようになっている。だから、風が強いんだ」

「そうか・・良く分かった」


 エツゴが納得して頷いたのだった。

 今度はビゼンが傍に来て説明を始める。


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