改名を発表する?
「ブッタン、前に言った噴石爆弾で、この怪物の前進を止めろ。直接当てても良い。倒れてくれたり、効果があれば更に良い。すぐ掛かれ」
「おうっつ!」
噴石爆弾も開発していたのだった。上空から落とせば、巍然族用に開発したとは言え、この突然現れた怪物にも有効かも知れないのだ。第5の策まで実行に移すのだった。
どかーーん、どかん、どかん・・
噴石爆弾は、怪物の行く前に投下された。更に岩山から石をどんどんと落とすと流石の怪物も進路を変えつつ、何発かの噴石爆弾は、その硬い皮にも少なからず効果を示したようだ。周囲の巍然族も数名が犠牲になると、また散り散りになって行く。
そして、進路を変える怪物の前に巍然族をやはり効果を示した強飛矢と毒によって倒れたその餌が転がった。当然怪物は食う。バリバリとだ。
「食った・・しかし、あの噴石爆弾を数発受けながらも倒れないんだからなあ」
呆れていたブッタンだった。正に最恐の怪物のようだ。こんな奴がまだごろごろ居るのだろうか・・
エツゴは、キランに聞く。
「どうだ?毒で倒れた個体もあるだろうが、飛矢で倒れた個体と何か特徴が分かるか?」
「はい、巍然族の顔は黒いんですが、毒矢にやられた個体は、赤黒くなっています。飛矢は確かに体を貫通しましたが、それだけではなかなか倒れないんですよね、驚きながら」
「飛矢で体を貫通しても倒れない?」
エツゴが聞き直した。
「はい。どう言うのでしょうね。巍然族と言うのは元々巍種が魔虫に感染したもの。それらが上原族を食い、このような個体になっていると思われますが、前にも感じたように2種あり、鞭のような武具を使う相当強くしぶとい個体がいます。その個体数は少ないようですが、急所を貫通しない限りすぐには倒れないようです。しかし、毒で倒れた個体は赤黒く変色しております。今2種の餌があり、怪物が食っておりますけれど・・」
「様子を見るしか無いか・・うん、巍然族には2種・・少し大きめの個体だよな。1割位の比率で確かに居るようだ」