答え合わせ
【先生サイド】
「…じゃあ、わたしの考えとイツキの真実と、答え合わせといこうか。」
「良いですよ。」
さっきまで真顔だったイツキがニコリと笑う。
「まず、ノアは…師匠のクローン、コピー体だ。」
「………流石先生、そこまで気付いていたとは………。」
イツキがパチパチと拍手するが…
レイはショックを隠しきれない程顔面を蒼白させている…。
「…レイ、聞けそうか?」
一応、レイにもフォローを送る。
わたしの言葉に、はっ!としたレイは、戸惑いながらも、コクリと頷く。珍しく素直だ。心に余裕がないのだろう。
「………そして先生、あなたが、ノアの記憶を弄ったんですね?」
「…それも、間違いないよ。」
「………っお、お前ら………!ノアを…一体なんだと思ってんだ!!」
「…記憶を弄るだの…コピー体だの………!人の人生を一体……なんの権限があって………!!!」
レイが怒りに震えながら、怒鳴り散らす。
まぁ、親友が他人に心も身体も弄られてきたなんて…無理もない話しだがね………。
「………レイ、落ち着いて聞いてほしい。」
「…これが、落ち着いてられるか…!!」
「…ノアは、みんなが改造されたのを、自分のせいだと思っている。」
「………?!!!!な、なんで…そんな………」
「わたしが、みんなの改造をしだしたのは、ノアという存在を知ったからだからな。きっかけになったのは確かだ………。」
「………神無月、お前……それ、ノアに………。」
「…僕が伝えた。紛れもない真実だからね。ノアがきっかけになったのは間違いない。」
「そして、それを間違ったように受け止めてしまったノアを正しい道に導いてあげられるのは、レイ、君しか居ないと思っている。」
「だから君には、最後まで、しっかり聞いて、ノアの心を取り戻してほしい。」
レイは怒りの矛先を失って、明らかに動揺していた。




