告白
【ナナサイド】
朝目覚めてノア君に挨拶に行く。
ナナのいつものルーティン。
はぁ、またみんなに邪魔されるんだろうなぁ、特にレイ!ずーっとくっついて回ってる!
ノア君がモテ過ぎるのが罪なのよー!
そういうところも、素敵だけど!
その日もいつもの挨拶から始まる…
そう思っていたけど…
ノア君!羽根が増えてるしめちゃめちゃ髪伸びてるの!
ナナびっくりしちゃった!!
でもでも、魅力さが上がって…ナナ、恋の炎で燃え尽きそう……ノア君、素敵、格好いい…儚げな表情も、綺麗な髪も………
「ノア君、おはよう…」
つい、うっとりし過ぎて挨拶を忘れるところだった。
「あ、おはよう、ナナちゃん」
ノア君がニコリと微笑む!
あぁ、なんか悩み解決したんだね…!
スッキリした笑顔のノア君もス・テ・キ!
「………あれ?腰巾着は?寝坊なの?」
「…ぇ、腰巾着って………もしかしてレイの事…?」
あーうっかり、ノア君が困った表情で笑ってる、そんな顔も大好き!
「そうそう、レイね、今日は一緒じゃないんだ?」
「………あー、うん、僕のせいで昨夜徹夜しちゃったから…寝かせておいてあげたくて…」
「………へ、へー!そうなんだ…!」
…しまった、いつもレイと口喧嘩してたから、いざノア君と2人きりになったところで、上手く話繋げられないよー!どうしよ、なんて話そ、なんて言ったらいい?!
「ナナちゃん、ナナちゃん?」
「…ふぇ?はっ!!な、なに?!」
「あはは、心ここにあらずだね、そんなにレイに会いたかった?」
「…へっ?そ、そんな訳ないじゃん!ナナはノア君の事が好きなのに!」
「………ぇ?」
「……ぇ………はっ!!」
「ナナちゃん、えーと…ありがとう。僕もナナちゃん好きだよ。」
「………ぁ、ありがとう…。」
と、唐突に告白!どーしよー!!!
と焦ったけど、ノア君は告白だなんて微塵も思ってないみたいで…寂しいような、ホッとしたような………
ナナの馬鹿っ!
せめて愛してるって言わないと!
「………ぇっと、ノア君…あの………」
「ナナちゃん?」
「お前、ノアに何言う気だ…」
「………!!!?!」
「あ、レイおはよー。まだ寝てていいのに…」
「いーや、寝てられる空気じゃないって感じ取ったからな!」
「………?空気?」
「…んんんもおおおお!!!なんっっで!良いところで!出てくるのかなぁ?!!」
「全然良いところじゃないな、寧ろギリギリ間に合ったというところだ。」
「意味分かんない!ナナの邪魔したいわけぇ?!」
「………まぁ、そういう事になるな。ノアはやれねぇ。」
「うるさいハゲ!」
「ハゲてないだろ?!」
こうして、また1日と、ナナの日常は始まるのだった。
レイ、ムカつく!




