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006ウタ
【ノアサイド】
それからイツキと先生は隠すことなく子供達の覚醒を急がせていた。
僕とレイは新しく来た子の精神的なケアを任されていたのだけど…
006のウタ君はお昼寝等の睡眠時しか覚醒しない上に、特殊能力が使える人格が別という…核自体が別の人の物だったという特殊個体と言われていて…本体のウタ君自身に自覚がなく、一番幼いという点で手を焼いてしまった。
ウタ君の特殊能力はサイコキネシス、自身や物体を浮かせたり移動させたり出来る上に、見つめた物を爆発させたりもする危険な能力だった。
ただ、本体睡眠時と、幼すぎて集中力が足りないという点で、安心感はあるものの…別人格が破天荒な性格なのが玉に瑕だったりする…。
クマのぬいぐるみが好きで、その影響かキラみたいに頭にクマ耳がついている。
本体のウタ君はとっても素直で可愛らしいのだけど…。
「ノアお兄ちゃん、ウタちゃんよく分からない…」
「みんな凄い人!ってこと?」
「わかんないけど…わかったぁ!」




