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26.怒りの鉄拳は収まる事を知らない?

 

 妖精の森の入り口に到着すると、森の入り口でロウとセルがドーンと待ち構えていた。


?なんか不機嫌そう…。

2人ともどうしたの??



『…フン。どうせ、我等は無駄にでかいからな』

『可愛くなくて悪かったな…生まれてこの方可愛いなんて言われた事がないからな』



ん?


『時代は精霊だからな』

『可愛いは暴力だもんな』



あ!拗ねてる?精霊に嫉妬?



『ふん!そんな事!』

『だっ、誰が嫉妬なんてするかよっ!』



フフッ、嫉妬なんて可愛い事するねぇ。



『……』

『…オレは生涯一緒だから…』



2人とも可愛い!

大丈夫!どんな可愛い精霊と契約してもずっと仲良しだからねっ!!


2人にギュムッと抱きついた。



『『リリィ…』』



あとで、一緒に包子食べようね!熱いから火傷に注意よ!2人はさ一緒に食べれるから楽しいよね。

精霊は食べれないんでしょ?かわいそうだよね…。



『リリィ我等も本当は…』

『リリィ!そうだぜぇ!一緒に食べれるのはオレ達だけだぜ!』

『…セル』

『いいんだって。オレ達特別だからなっ』



フフッ、2人とも可愛いわ。

ところで…


『オベロンの事だな』


オベロン?


『花に加護を与えたヤツだ』


そうそう。

直接行けなくなっちゃったからさ、ここに来て貰えばいいじゃん!って思ったの。



『ふむ。どうかな。奴は何もなくあの場を出る事がなかなか難しいからな』


「リリィ、ロウ様達は何て?」


「あ、ごめんなさい。ロウ、みんなにもせつめいしてくれる?」


『ああ。奴は本来湖の側を離れる事は無いんだ。ただ、まあこの間みたいに少しの間だけなら来れるかもしれない。リリィが呼べば来るかもしれないな』


「わたし?」


『ああ、お前に対する執着は結構な物だからな』


へー!何で執着されてるのとかは分からないけど、呼んだら来てくれる?

よし、では…



「えーと、おべろん?さん、ちょっとおねがいがあるのできてくださーい。いまなら、ぱおずがついてくるよ!」


「リリィって本当に…」


『オベロン様が来るの!?』


『まだ分からないがな。もしかしたら…』


『呼んだ?』


『ーー!』 


一際眩しい光の塊がフワリと目の前に降り立った。


『オベロン様!』

『お前…そんな気軽に…』

『まあ、コイツ結構そういう所あるよな』



ん?この塊がオベロンっていう精霊?姿は…分からないけど声はきちんと聞こえるね。

思ってたより結構すんなり出てきたな…。



『リリィ…呼んでくれてありがとう』


「えーと、シエルがぐあいわるいので、なおしてあげてください」


『リリィの願いならいくらでもかなえてあげるよ。シエルはどこ?』


『オベロン様!シエルはここです。消えそうになってきてるんです…』


『セリカ、大丈夫だから。シエル、君に王の加護を…』



パァッと黄金のキラキラした粉?鱗粉?が舞ってシエルを包み込んで消えた。


おー、なかなか幻想的な光景だわ。


『リリィ、鱗粉っていう表現はどうかと思うが…』


え?ロウ、だって粉っぽくなかった?


『クク…精霊王の加護を粉て…』


光のシャワーとか言った方が良かったかな?

あ、シエルがふわっと飛んだ!

もう大丈夫な感じ?元気になったのかな?



『オベロン様!ありがとうございます!』

『オベロン様!本当にありがとうございました!』


シエルとセリカがオベロンっていう人の周りをキラキラと飛んで、レオの所に戻った。


「シエル…元気になって良かった…」



うんうん。

良かった良かった!


「オベロン様、本当にありがとうございました!」


『人よ、レオよ。お前の今までの行動は前人達の誤った書や知識のせいだった…と致し方無く思う。そのせいでお前も母を亡くした。これからは今までの事を肝に銘じ精進したまえよ』


「はい…」


「え?ちょっとまって!なんで?」


『え?』


「え?なんでそんなにうえからめせん?」


『え?えーと、我、精霊王…』


「いやいや、おうさまならさ、みんなのちしきとか、まちがってることきづいてたんでしょ?」


『え?あ…まあ。はい』

『ちょっと!リリィ…』


「いままでほうっておいて、こんごはしょうじんしろとかおかしくない?じぶんが、ちゃんとそれまちがってるよ!ってはやめにおしえてくれたら、こんなことになってないでしょ?」


『…はい』

『おい、リリィ少し落ち着きなさい』


「ロウは、だまってて!」


『ーーはい』


「はっきりいって、たいまんよ!あなたがすべてわるいっていってもかごんではないとおもうわ」


『え…と』


「あなたが、ただしいちしきやないようを、みんなにつたえていればこんなことにはならなかった。もしかしたらレオいがいにもくるしんでいるひとがいるかもしれないのに!」


『すみませんでした…』


「あやまってすむなら、けいさつはいらないのよ!」

 

「けいさつ?」

『けいさつ?』

『警ら隊?みたいなモノか?』


あ、ここには警察はいないのね。


「とにかく、おろべん!すべてはあなたのせい!

これからどうするのかしっかりかんがえて、すぐに、いままでのはまちがっていたってていせいしなさいよ!わかった?」


『は、はい。わかりました…あの名前違う…』


「わかればいいのよ!じゃあ、ぱおずあげるわっ!」


『……あ、ありがとう』


「うん。わざわざ出て来てくれて、シエルを助けてくれたのは感謝してます!ありがとうございました」


『…曲がりなりにも…精霊王に…こんな…説教するなんて…シエル見た?』

『うん、セリカ…恐ろしいね…』


『ククク!流石、オレのリリィ!!』

『セル、お前のモノではないぞ!リリィは我が初めに契約したんだ!』

『お前達!勝手なことばかり言うな!リリィは我の…』



「よし、すべておーけーねっ!じゃあ、かえるわよ!」


帰って包子温めてお兄様と食べるんだから!

楽しみ〜!!



『えーと、リリィ?我…精霊王…』


「なに?おれいはしたじゃない。ぱおずじゃいやだった?だったらこまったわね…」


『ハハ…リリィよ。お前は本当に面白い。精霊王の我に対して何も思わぬか?』


「あ、せいれいおう?あ!せいれいのとっぷ?だったらね、もっとせいれいたちのことみててあげなさいよ!そもそも、せいれいたちもまちがったじょうほうもってるってどういうことよ!」 


『あ、ご、ごめんなさい…』


『怒り再びだな…』

『リリィは怒らせてはいけない。これは教訓だ』


「あのね、こんぽんてきにまちがってるのだから、みんなをあつめてきちんとおべんきょうしなおしなさい!ひとにたいしてなにかいいたいなら、それからよ!」


『勉強…会…』


「そうよ!もんくあるの!?」


『ありません…』


「あ、レオとシエルとセリカにもちゃんとあやまりなさいよ!あんたのせいでたいへんなおもいしていたんだから!!」


『すまぬ』


「こころがこもってない!やりなおし!!」


『申し訳なかった。我が全ての責任を…』

『オッオベロン様!やめてください!頭なんて下げないで!』

『ボク達もきちんと調べなかったからいけなかったのです!だからっ!!』


「せいれいたちはやさしいわねっ!シエルたちはゆるしてもいいの?」


『許すも何も…ボク達の王だから。こんな直接お話できるだけでも…それに加護まで…逆に感謝しかないよ』


コクコクとセリカも頷いている。



ふーん、まあ本人達が良いなら良いけどね。

それにしても情けない!こんなのが精霊王?もっと、尊敬に値する人物かと思っていたけど残念だわ!精進しなさいよね!!


ふんだ!




読んでいただきありがとうございます!

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宜しくお願いします。



一部加筆しております。

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― 新着の感想 ―
[一言] 精霊の王にもブレないリリィ、さすがです。きっと正しい知識を精霊や人間たちに精霊王が伝え広がるようにするでしょう。
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