表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/117

17.????????

この話は違う視点での話になります。

主人公は出てきませんのでお願いします。


 今日、この日を待っていたわ!


この世界に生まれて5年。

貧乏じゃないけど、父がいなくて母と2人で慎ましやかな生活をしている。

母の経営するパン屋はまあまあ人気でとりあえず下手なことをしなければ、ちゃんと生きていける感じ。



5歳の選定式では光属性で、光の妖精の加護も貰えたわ。

母も周りの人達も皆喜んでくれた。

母は治癒院で勉強する?って言ってくれて少し悩んだけど…。


これが、聖属性に切り替わるのは確か世界樹の湖に行って聖獣と契約をする事なのよね。


その為には子供のうちに出会っておかなくちゃいけない攻略対象が数人いるのよ。



それが、今日!!



この記憶思い出したの3日前よ。

思い出さなかったら、私どうなってたのかしら…


母のパン屋の手伝いをして、治癒院で働ければまあ勝ち組っていう一生を過ごす所だったんだ。


でもラッキーだったのはこの世界が

《光と闇のラグナロク〜終末の日は聖女によって救われる〜》

ってアプリの乙女ゲームだったって事。


私は結構な廃課金ユーザーだったから、全てのルートを開いてそれぞれのエンドを全てクリアしたし、逆ハーエンドも発生させて友情エンドも大ハッピーエンドも迎える事ができた。


一応乙女ゲーだけど北欧神話?ベースの物語で戦闘もあるし、ただの乙女ゲーと侮ってるとバッドエンドしか迎えられなくて世界は滅びるか、魔族の物になっちゃうのよ。

そうなると早々に終わっちゃうからね。すぐにゲームオーバー。何回コンティニューしたか。

結構難易度高めのゲームだって巷では評判だったし、沢山の攻略サイトもあった。


私はその中でもかなりのトップランカーだったと思う。


ちゃんと攻略対象の好感度を上げながら自分の魅力、勉学、魔法、剣技も鍛える。

これが中々、難しいんだよね。

ゲーム内の1日の時間は決まってるから、どういう行動をするのかが大切。


物語の本格始動は15歳で私が男爵家の娘だって分かってしかも聖属性持ちってわかった所で学園に行くのよ。

《アールヴレズル学園》って言う魔法学園。


そこで、攻略対象達と出会って恋の駆け引きをしながら魔法を学んでいくの。


学園は寮生活だから、夜のイベントも楽しみの一つ。

R15指定だから、そんなに…な事はないんだけどラブラブできるんだ。


数いる攻略対象の内、私の最推しは隠しキャラの辺境伯子息レオポルト様!

この人は幼少期、明日の事よ!に町の魔法具屋で出会わないと下手したら攻略対象から外れちゃうの。しかもその店で会えないと世界樹の湖に行く為のアイテムをレオ様から貰うっていうイベントが先送りになっちゃって、色々ギリギリになるのよね…。


出会えなくても次のチャンス、いつか本屋で同じ本を手に取ろうとするっていうイベントを発生させれれば何とか攻略対象になるけど、そのパターンだと通常エンドにしかならないの。

でも出会っておけば親密度さえ上げられれば彼の秘密を話してもらって、一緒に乗り越える!そしたらハッピーエンドを迎えられるんだ!



あとは、第一王子のテオドール様。

この人はよくある一番攻略しやすいと言われてる王道の攻略対象者。

小さい頃からキツくて我儘な婚約者に振り回されて、第二王子との王位継承の派閥争いに巻き込まれて疲れてる所に優しく包み込むように寄り添うのよ!

明日、武器屋から出てくるテオ様とぶつかりそうになるっていうイベントを発生させるとテオ様から魔法の付与付きの短剣が貰えるのよ。



そして、王弟で宰相の息子クリストフ様。

ツンデレタイプの彼は天才肌で魔法が得意なタイプ。婚約者が何故か決まっていない珍しくフリーな人なんだよね。

天才故の悩みが多くて、できない人の苦しみがわからない事が悩み。王子の側近としていつもアドバイザーみたいな立場だけど彼のツンデレに夢中になる人も多いんだよね。

クリス様とはお昼に広場の噴水の所で風が吹いて帽子が飛ぶのを拾うっていうイベントを発生させたら、お礼に魔法の本をプレゼントされるのよね。


そして、それぞれと出会えばカフェで一緒に食事ができるのよ!

食事をした後に、今日の思い出に…ってお花を一輪もらえるのよ。

しかもその花は精霊王の加護つきなのよね!

それを見破ると確実に世界樹の湖に行く為のアイテムをゲットできるって訳。


結構時間的にタイトだから、一つ間違えると大変!何回もやり直したもん!冷静に行かなくちゃね!


でも大丈夫よ。何十回、何百回とやり込んできたんだもの!失敗なんてしないわ。


ふふ、楽しみだなぁ。




◇◇◇



服ヨシ!髪ヨシ!顔ヨシ!


オールOK!!いざ出陣よ!!

って、勢いよく魔法具屋に来たけど、リンリンがお店に入れてくれない。なんでぇ?

今は誰もいないって言うし…でもこの時間だったと思うんだけど。

何の用って聞かれても困るのよね。

仕方ないから、レオ様はこの後本屋に行く筈だから本屋に先回りしておこう。

本屋でのイベントさえ今日中に発生させれれば何とかなるし!


………。


レオ様来ない。なんで?なんで?あれ?時間間違えたかな??

っじゃあとりあえず今日はレオ様は諦めて時間的にテオ様の方の武器屋に行けば今なら間に合うね!

よし、じゃあ急いで行くぞ!


え?あれ?

武器屋の主人のドルトスしか店内に居ない。お店の周りにもそれっぽい人は…いない。え?あれ?うそ…

どこに行っちゃったの?


…じゃあもう確実に行こう。お昼に広場の噴水前、今はまだ昼前だから今から行けば絶対に時間に間に合わないって事はない!

急いで広場に行こう!!




ーーーーー。


お昼の鐘が…鳴ったよね?

噴水前から絶対に動かないで待ってたのに、それらしき人も居なかった…。おかしいよ?なんで?私お昼前からずーーっと待っていたのに!


それか、もうカフェに向かった?

え?じゃあ急いでカフェに行かなくちゃ!誰にも会えずに今日が終わるなんて…そんな筈ない。

だって、私ヒロインだよ?

出会わないなんてそんな事あるわけないじゃん!


よし、急いでカフェに行こう!


中を覗いてもそれらしき人がいない。

なんで?個室にいるのかな?無理矢理だけど、一部屋ずつ中を見たけど誰もいない。

今日じゃなかったのかな?

でも…確かに屋台とかが出てる月に一度のお祭りの日だったはずよね?

今月じゃなかったの…かな…?


そうだよ!きっとそう!

だって、ヒロインと攻略対象が出会えないなんてそんな事絶対にある訳がない!!


よし、また来月チャンスは訪れるはず!

それまでの間、他の攻略対象との出会いを一つずつこなすしかない!


この5歳の間に誰かとは会っておかないと、聖属性に切り替わる為のアイテムとか貰えなくなっちゃうから…。

まあ、大丈夫だと思うけど!



だって私!ヒロインだし。




読んでいただきありがとうございます!

☆評価、ブクマいただけると励みになります!

よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ