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105/117

105.コレってありですか!!


 厄介かも、とレオが言っていたようにダンジョン内に元々居たような魔獣?は全くと言って良いほど出てこず、アンデッド系のモンスターが道を塞いでいた。


 そこに居たモンスターはロウやセル、ネスルのちょっとした動きで消滅する程に弱い相手だった。



 「やっぱりただの時間稼ぎだね」

 『そうですね。レオ、ただコレを出す為に時間を割いているので然程先に進んでいる感じはありませんね』

 「あっちには敵は出てる?」

 『多分。倒した後に置いていっているようですね』



 ここにはトレファス兄妹の気配は無いけどどこかで繋がってるって事だよね?


 

 『もう、面倒だな〜』

 『そうだな』

 『んじゃ突破する感じで?』

 『我も力を貸そう』


 

 セル、ロウ、ネスル、オベロンが勝手にサクサクと進行を決めている。それに対して皆異論ナシという状態でその場に止まった。



 「えーと、突破する感じって?」

 『リリィ、私に乗れ。レオはスコールに。後は前後を頼む』

 


 ロウが上に乗れと身体を下げ、皆に指示を出すと私が乗った事を確認しすぐに立ち上がった。



 『しっかり捕まっておれよ?』

 「ど、どうするの??」

 『走る』

 


 え? と思った瞬間にブワッと風を受け、すごいスピードでダンジョン内を走り抜けて行った。


 ──途中で出会う筈の魔獣等は全て蹴散らされていた。


 

 

 「───── 」

 「───── 」



 そして、今はボス部屋に入りドラゴンを倒し終わった所だ……。


 ちなみに私とレオはただ突っ立っていただけだ。



 「えーと……コレって……アリ?」

 「…………どうなのかな」

 『リリィ、宝箱に討伐の証が入っているから取りなさい』

 「あ、はい」



 目の前の宝箱を開けると指輪が入っていた。

 手に取ると宝箱は消え手の平に指輪だけが残った。



 『ヨシ、帰ろうぜぇ〜』

 『我の出番が無かったのだが……』

 


 唖然としている私とレオだけがまだ動けなくてレオの袖をキュッと握ってしまった。


 

 「レオ……ダンジョンのボスってこんなに簡単に倒せるモノ?」

 「まあロウ様達にかかればね……ハハ……リリィにカッコイイ所見せられなかったなぁ」

 


 袖を握っていた筈の手がいつの間にかレオの手を握っていた。

 二人でギュッと握り合って、自分達を守ってくれるロウ達の凄さを目の当たりにした瞬間だった。


 

 『あそこに入り口に戻る為の魔法陣が出ている。攻略した証としてあそこから戻れば問題なさそうだな』

 『そんな感じだな〜じゃ戻ろうぜぇ』



 ホラ行くぞ? と視線で誘導されたけど、レオが手を引いてくれなければ動く事は出来なかったと思う……それくらい全てが一瞬で過ぎていった。



 「──お! 戻ってきた」

 「え!? もう?」


 

 私達が正規のルートで戻って来た事とボスを倒した証を確認すると私達の勝利が確定した。



 「──ていうか、早過ぎて驚いたぞ? 入って10分も経っていないんじゃないか?」

 


 待っていてくれたテオがそう言うと、ライル様も驚きを隠せない表情で頷いていた。



 「ロウ達がね……私は何もしていないです」



 空笑いの私のその言葉だけで皆が納得した。


 

 それから数時間が経ち昼食を取った後まったりとお茶をしてトレファス兄妹を待つがなかなか戻って来なかった。



 



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