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第38話:ひゃっはー!

 突撃の号令を得て、高所から飛び降りる。

 普通の人間ならば即死の高さ。

 だがレイアは自分が地面に激突しない方法を理解していた。


 ふわりと背に光の精霊の翼が顕現する。

 身体は宙に浮き、落下のスピードそのままに近衛兵に向かって突撃した。


 風に乗る。

 正直意味が分からない。


 けれど


 風を切って飛ぶ音がとても気持ち良かった。

 

(見えた!)


 なぜか戦線が乱れているが、細かい事はどうでも良かった。


「ひゃっはーーー!」


 高揚した気分のままこちらを見ろと言わんばかりに、力をなるべく出来る限り抑えて前線の部隊に突撃した。

 十数人の人間が空高く飛んで行ったが、流石王の直属の近衛兵、数が多いので3分の1しか削れていない。


(よし、よしよしよし、まだ獲物が残ってる!)


 村を背に近衛兵を見渡し、思い通りに力加減が出来た自分を褒め称える。


 その時レイアは自分の存在感と言うものを全く考慮していなかった。


 光の精霊を宿す事で全身鎧は神々しい光を発し、背には輝く天使の翼、両手に斧を携え弱き村人を背に悪と対峙する。

 突如現れた正義の化身。

 身を護る術を持たぬ者たちにはそう思われても仕方のない状況だった。


 余談だが刀鬼はこれをあちこちでやり『金色の騎士』の異名をとった。


 翼を消し、斧を構える。


「戦の神よ汝に供物を捧げん」


 何かを――恐らく王を――逃がそうと剣を構える近衛兵に向かってレイアが地を蹴った。


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