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人間観察  作者: 深津樹
1/1

小銭少女

俺はとてつもなく、この交番に来てから暇だった。そんな俺は、人間観察を始める。


私は、駅に駐在している世にいうお巡りさんだ。

最近、駅を利用する人々を見ていて思ったことがあったから、それを文にしてみた。


-小銭少女-

私がこの駐在所に来てから3ヵ月がたった頃私は、ある少女の事が気になっていた。

あ、別に疚しい意味はない。

気になるのも当然だ。

その少女は、多分高校生で毎日バスでこの駅に来ている。バスを降りる時いつも胸ポケットに小銭を必ず入れるのだ。

私はどうしても気になってしまった。

だが、自分の身なりで話しかけると、ビビるか逃げてしまうだろう。だから、頭の中で様々な仮説を立ててみることにした。

仮説1

ポケット貯金

(よくおじさんがやるやつ)

仮説2

財布にしまうのが面倒くさい

(これはよくやる人が多いと思う)

仮説3

後で、しまう

(私はこのタイプだな)

取り敢えず三つの仮説が成り立った。

このどれかだったら、いいなーと、思いながら彼女のことを少し思い出しながら考えてみた。

高校生、女子、少し暗い感じ、いつも少し急いでいる、日傘などの手荷物が大きい、だな。

そう考えてみると、仮説として当てはまりそうなのは、仮説3だな。

理由としては、手荷物がいつもあると言うことだ。

手荷物が邪魔で財布を出せない、それゆえ仕方なく一旦ポケットにしまって、後でしまうのだろう。

我ながら素晴らしい仮説を立てたと思う。

少しスッキリした。

今日は、よく眠れそうだ。


次の日…

「すみません、青色の小銭入れって、届いていませんか?」

「届いて無いですよ…って、あ!」

青色の小銭入れを無くした少女が毎朝見ていた、小銭少女だった。

ついつい、大きな声を出してしまった。少女は、びっくりした顔をしていた。

「びっくりさせてしまい、すみません…」「だ、大丈夫です。」「あの、貴女いつもバスを降りたら小銭を胸ポケットに入れてますよね。その理由を聞かせてくれませんか?」「え!なんで知ってるんですか。もしかして、私いけない事とかしてましたか?」「いえいえ!全然悪い事なんてしてませんよ!いやね、この交番に派遣されてから思ったことなんですけど、この駅って平和なんですよね。で、知らないうちに駅にいる人の人間観察が癖っていうか、なんていうか…」「そうだったんですね。」それから、様々な経緯を小銭少女にはなし、理由を聞くことが出来た。

理由は簡単であった、荷物が大きいとバスの混雑では周りに迷惑を

かけてしまうということ。あとは、貯金が苦手だから、ポケット貯金をやっていたということ。この理由には、とても驚いた。まさか、最近の女の子が胸ポケットで貯金をしていただなんて、驚いた。

真相を聞いたら、もやもやが消えたかのように、とてもスッキリした。

久しぶりの爽快感だった。

これは、止められないな、と密かに思うおれは、少し頭が可笑しいのかもしれない。

だけど、人間観察は、とても楽しい!と、言うことがわかった。だから、どんな事があっても止めないと私は、この駅に誓ったのだった。

いかがだったでしょうか。

感想などを言っていただけると嬉しいです。

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