血液型性格判断
今回は、血液型と性格の関連を調べるために、どのような実験を行ったらいいか、僕なりに考えたことを述べたいと思います。
まず、集められた被験者の血液型を尋ね、性格に関する質問を行います。
性格に関する質問はアンケートに記入するものにします。実験者が被験者一人一人に、性格について、質疑応答するとなると手間がかかり、多くの被験者から性格のデータを得ることができないからです。
「あなたの性格は~ですか?」といった、被験者自身に自分の性格を答えてもらう質問は、アンケートから省きます。
ある性格特徴が強いとは、その性格特徴が集団の平均よりも強いことを意味します。つまり、集団の平均を求めなければ、性格特徴の強弱を判断できないということです。性格の評価基準が被験者ごとにバラバラでは、集団における性格特徴の平均は信頼できるものにはなりません。結果として、性格特徴の強弱の判断も信頼できなくなります。集団の性格特徴の平均を正確に求めるために、全被験者で同一の評価基準で、性格は評価されるべきです。被験者に自分の性格を自己評価させることは、被験者ごとに異なる評価基準で被験者の性格を評価することと同じです。だから、被験者に直接、被験者自身の性格を尋ねる問いはアンケートから外した方がいいのです。被験者に行う質問は、「ある状況に置かれた時、このように思いますか?」、「ある状況に置かれた時に、このような行動を取りますか?」、「~するのは好きですか?」など、実験者が被験者の回答から被験者の性格を判断できるものでなければなりません。
各性格特徴に関する質問は、複数にすべきだと思います。たった一つの質問で、被験者の性格特徴を判断することはできないからです。そして、実験者が被験者の回答から被験者の性格を簡単に判断できるように、自由回答ではなく、Yes/Noで答えられる質問にします。質問にYesと答えた場合のみ、その答えから実験者が判断する性格特徴に点数を加算するものとします。
調べる性格特徴は、それぞれが互いに無関係である必要があります。
例えば、「社交的である」という性格特徴を示す行動としては、見ず知らずの人とでもすぐに打ち解けることができるという行動が考えられますが、これはまた「明朗さ」という性格特徴とも関連する行動になり得ると思います。この場合、この二つの性格特徴を共に評価するとなると、点数のつけ方がややこしくなります。また、性格特徴が互いに関連しているか確認せずに質問を行うと、ある性格特徴についての質問が別の性格特徴に関する質問になっていると気づかずに、被験者の性格を間違って評価してしまう可能性があります。だから、これらの事態を防ぐために、調べる性格特徴が互いに無関係であることを事前に確認しなければなりません。調べる性格特徴は各血液型の人にそれぞれ特有とされるものから、同数ずつ選んだ方がいいと思います。
アンケート終了後には被験者ごとに各性格特徴の点数を求めます。それから、各性格特徴ごとに被験者全体の平均点を求めます。被験者の性格特徴の点数の偏差値がある一定以上に高ければ、その被験者はその性格特徴が強いとします。そして、全被験者の血液型の構成比と性格特徴の強い人の血液型の構成比を比較し、両者にずれがないか調べます。もし、各血液型で性格特徴の強い人の割合が同じなら、両者にずれはないはずです。ずれがあるとしたら、ある血液型の人には、他の血液型の人よりもある性格特徴の強い人が多いということになります。つまり、この場合、ある性格特徴については、性格と血液型には関連があるということになります。
この実験で、仮に、血液型と性格に関連があると結果が出たとしても、これは直ちにある血液型の人は、ある性格特徴が強いということにはなりません。「ある血液型の人は、ある性格特徴が強い傾向がある」というためには、その血液型の人の半数以上が、その性格特徴が強いと認められる必要があります。