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黙想の散歩道  作者: 智康
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窃盗を防ぐには

 様々な動機の窃盗のうち、ここでは、お金欲しさで犯す窃盗の防止方法について考えたことを述べたいと思います。

 

 そもそも窃盗はどうして起きるのでしょうか?

盗みを働くぐらいなら、働いてお金を稼ぐ方がいいに決まっています。捕まって、長期間、服役するという人生における多大な損害を負うことがないからです。

 しかし、犯人も捕まったら終わりと分かっていて、窃盗を犯しています。

窃盗犯は労働よりも、窃盗の方が手っ取り早くお金を手にできると考えているのです。窃盗犯はお金が欲しいと思った時に、窃盗を行い、その結果として、お金を手にしています。

 また、窃盗犯は窃盗にかける時間を自分で決めています。彼らは、お金が欲しいと思っても、窃盗にかける時間なら、お金を手にするまで待っていられるのです。


 それでは、お金が欲しいと思った時に働き始めることができて、お金を手にするまで待っていられる時間だけ働き、その後に給料を手にするということが可能な労働があれば、人生に多大な損害をもたらす犯罪に手を染めることもなくなるのではないでしょうか。

 このようなことが可能な労働とはどんなものか。

 まず、お金が欲しいと思った時に、すぐに働けるということは、働くための手続きである、就職試験や面接試験がないということです。働きたいと思ったら、即、働けるということです。

 そして、お金を手にするまで待っていられる時間だけ働くということは、自分の働きたい時間だけ働くということです。要は、そのときの自分の都合で労働時間を決めるということです。極端な話、労働時間が1分でもいいことになります。

 まとめると、お金が欲しいと思った時に働き始めて、お金を手にするまで待っていられる時間だけ働き、その後で給料を手にするということは、面接・就職試験なしに、お金が欲しいと思ったその時に、働き始め、働きたい時間だけ働いた後に給料を手にするということになります。


僕が思うに、レジ打ちの仕事であればこれが可能です。

システムとしては、次のようなものです。

学校や職業訓練所でレジ打ちの研修を受けた人に、レジ打ちの許可証が渡されます。この許可証をレジのスキャナーに通すと、レジ打ちの仕事が始められます。そして、再びスキャナーに通すと、それまでに働いた分だけの給料がレジから引き出されます。給料は、時間給制ではなく、スキャナーに通した商品の数、つまり、仕事量に応じた分だけ、支払われるようにします。ただ長時間、突っ立っているだけで、仕事をしてもいない人に給料を払うのは、お店側にとって得とは言えないからです。

レジ打ちの人員が不足する時は、店員の方がレジ打ちをするか、レジ打ちの許可証を持つお客さんにセルフレジをしてもらえばいいと思います。セルフレジをする場合、商品の購入金額はレジ打ちの給料で差し引きされて、実質はいくらか安くなります。こうなると、セルフレジをする人でレジが独占されて、お金が無くて生活に困窮している人にレジ打ちの仕事が回ってこない可能性が出てきます。窃盗を防ぐためには、あまりよろしくない事態です。窃盗を犯すとしたら、店で買い物ができるぐらい、生活に余裕のある人よりも、お金が無くて、明日食うものにも困る程、生活が逼迫している人だからです。だから、定職に就いていて、ある程度、生活に余裕のある人には、余程の緊急事態でもない限り、セルフレジやレジ打ちの仕事は控えてもらった方がいいと思います。特にお客さんが多くて、レジ打ちで単位時間に稼げるお金が通常よりも増える時は、そうした方がいいでしょう。セルフレジは、お客さんが少ない時に、行ってもらう方がいいと思います。


 例に挙げたレジ打ちの仕事のように、就職試験や面接なしに、自分の働きたい時に働きたい時間だけ働いて、その直後に給料を手にする労働を自由労働と言うのなら、それを可能にする条件は以下の4つと考えられます。

・仕事内容の詳細をリアルタイムで記録でき、仕事量に応じた給料を渡す機械があること

・仕事の手法を一般公開しても問題がないこと

・会社の社外秘の情報を扱わない仕事であること

・人の命や健康に関わらない仕事であること

レジ打ちの仕事は、この4つの条件を満たすであろうから、先程、例に挙げたような労働形態は可能であると僕は思います。しかし、これらの条件を満たすほかの仕事は僕には思いつきません。自由労働が可能な仕事はほかに何かないでしょうか?

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