もしかして、あれは。
更新遅くなってすみません(ToT)
夏休みだったのにろくに書かなかったなんて本当にどういうつもりなんでしょう。これはもうスライディング土下座するしかないですかね←
これからはもう少し定期的に書いていきたいです…
ちょこちょこ忙しい時期もあってまた滞るかもしれませんが、気長に待って頂けたら幸いです。
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次の日。
陽輝はけたたましく鳴る目覚まし時計のアラームによって起こされた。
昨日はいつもより早く寝たはずなのに目覚めがスッキリしなかったが、学校に遅れるわけにはいかないので、眠気を振り払うように布団を自分の身体からどけた。
「行ってきまーす」
朝食のごはんと味噌汁と目玉焼きなどのおかずを食べ、コップ2杯の牛乳を飲んで、着替えや洗面をした後いつも通りの時間に家を出た。
…と言っても、俺は一人暮らしだから「行ってきます」に応えてくれる声なんて聞くことはできないんだけどな。
しかしそれもすでに365日を2回と十数日ほど一人で暮らしている陽輝にとっては今更気にすることではない。
たまに3歳年上の兄が泊まりにくるが、そう頻繁に来るわけではないし、自分とは性格というか性癖が違う兄の言動には戸惑ってばかりである。嫌いなわけではないのだが。
久しぶりに両親にもメールしようかなどと考えながら学校までの道を歩いていると、前方にやけに大きな人影があるのに気づいた。
…珍しいな、ここを通る人がいるなんて。
この辺りは学校から少し遠いのと、結構きつい坂があるので、この辺にはあまり同じ学校の生徒は住んでいなかったはずだ。
そこまで考えてから、今は4月で新入生が引っ越してきた可能性があることに気づく。
だが陽輝にはそれを認めたくない理由があった。
それも、かなり個人的な理由が。
…背が俺より高いってどういうことなんだ…
いや、わかっている。
俺より背が低い男なんて、そうそういないって。
…でも、なんだろう。あの、後ろ姿がイケメンってか、イケメンの後ろ姿ってか、同じ制服を着ているというのも含めて考えると、ますます後輩じゃないと祈りたい。
髪とかも風になびいちゃってるし、足も長いし、学校の指定鞄の持ち方もなんか様になってるし…
羨ましい限りだ。
…ん?
ちょっと待てよ。
なんか…見覚えがあるような、ないような。
突然脳裏に蘇った記憶の糸をたぐるように、目を細めて空を睨む陽輝。
その気配を感じ取ったかと思うほど、すごいタイミングで前を歩く男子生徒が振り向いた。