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Purologue――さよならのかわりに
拝啓 虹の橋はどうですか。みんな楽しくやっていますか?
夏がやってきましたね。あなたたちのいない夏です。
この夏も、あなたたちのいた日々をなぞりながら、すごすようです。
あなたたちのいない日々は、あなたたちと会う前よりもすこしだけ、物足りないのです。
あなたたちとの日々はあまりにも短く、ときどき、本当にあったのだろうかと、思うときがあるのです。
短くて2か月、長くても2年と少し。
風の又三郎のように足早に去っていったあなたたち。
まだ、現実感さえわかないのです。
何を伝えればいいのかさえわからないから、お手紙差し上げます。
伝えたいことが多すぎて、何から伝えればいいのかが分からないのです。
それに、わたしは「さよなら」がそう簡単に言えるほど強くありません。
だからさよならのかわりに、お手紙という名のアルバムを、あなたへ。
ずっと憶えていたいのです。
これから長くつづっていくことになると思いますが、どうぞお付き合いよろしくお願いします。
次で猫たちの簡単なプロフィールを紹介しようと思います。