白い部屋
地雷要素があるので、苦手な方は閲覧中止をお勧めします
タイムリミットまで、あと一分。
白い。そして、広い。
そんな部屋の片隅で、私は膝を抱えて座っている。
ここで白くない物といえば。
私と、私の回りの床と、小さく見える時計だけ。
……ここには何もない。
そう、本当に何もないのだ。
何も、遮るものもないから。
──時計の音がひどく耳につく。
規則正しい音というのは、どうにも人を圧迫するものだ。
それに加え、開放的であるはずの白い色が、私を追いつめる。
だから、私は更に小さく体を抱え込む。
このままでよい、などと思ってはいない。
一時はここから逃れようとしたこともあったのだ。
だが。
この白く広いだけの部屋で、どうやって出口を探せばいいのか。
そのために何をすればいいのか、私にはついにわからなかった。
時間が過ぎていくのに、「白」は私の考えを奪って、先を隠した。
焦りだけが私の中で暴れ続け。
その焦りもどこかから流れゆき。
私は途方に暮れてしまった。
せめて、どれほど小さくとも、一つだけでも、黒い点がこの白い空間にあればよかったのに。
「白」は無限の可能性を誇示しながら、私を拒絶した。
ああ、もうすぐ針は12を指す。
今更ながらに焦りが燻る。
でも、今の私にはもう、どうしようもないことだ。
ぼーん、と重い音が低く響いた。
私は体を震わせて、そしてゆっくりと立ち上がった。
床はもはや一面の白。
見えていたはずの時計もかき消え、全ては白い闇の中。
私は急速に迫る「白」の中で。
自分の首に手をかけて、ゆっくりと絞め始めた。
「大人」も「将来」も、私は要らない。
同じ病気を抱えている人へ
でも、まだ生きていてもいいと、私は思う




