表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

白い部屋

作者: 羅紗
掲載日:2026/01/31

地雷要素があるので、苦手な方は閲覧中止をお勧めします

タイムリミットまで、あと一分。


白い。そして、広い。

そんな部屋の片隅で、私は膝を抱えて座っている。

ここで白くない物といえば。

私と、私の回りの床と、小さく見える時計だけ。

……ここには何もない。

そう、本当に何もないのだ。

何も、遮るものもないから。

──時計の音がひどく耳につく。

規則正しい音というのは、どうにも人を圧迫するものだ。

それに加え、開放的であるはずの白い色が、私を追いつめる。

だから、私は更に小さく体を抱え込む。

このままでよい、などと思ってはいない。

一時はここから逃れようとしたこともあったのだ。

だが。

この白く広いだけの部屋で、どうやって出口を探せばいいのか。

そのために何をすればいいのか、私にはついにわからなかった。

時間が過ぎていくのに、「白」は私の考えを奪って、先を隠した。

焦りだけが私の中で暴れ続け。

その焦りもどこかから流れゆき。

私は途方に暮れてしまった。

せめて、どれほど小さくとも、一つだけでも、黒い点がこの白い空間にあればよかったのに。

「白」は無限の可能性を誇示しながら、私を拒絶した。


ああ、もうすぐ針は12を指す。

今更ながらに焦りが燻る。

でも、今の私にはもう、どうしようもないことだ。

ぼーん、と重い音が低く響いた。

私は体を震わせて、そしてゆっくりと立ち上がった。

床はもはや一面の白。

見えていたはずの時計もかき消え、全ては白い闇の中。


私は急速に迫る「白」の中で。

自分の首に手をかけて、ゆっくりと絞め始めた。


「大人」も「将来」も、私は要らない。


同じ病気を抱えている人へ

でも、まだ生きていてもいいと、私は思う

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ