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コンフィデンスゲーム  作者: Dr.Kei
警視庁・神奈川県警察署合同捜査編

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29/31

謎の銀行員

すると、ビルはスピルバーグが戸惑っている様子に気づき、ジェスチャーを始めた。

「ん、ん!」

彼は手で円の形を作り、それをスピルバーグに見せた。

それを見たスピルバーグは数秒考えてから言った。

「はい、そうです。特捜部が、警視庁公安部の…」

すると彼は、また黙り込んだ。

ピノキオのコードネームを思い出せなかったのだ。

再びビルは、スピルバーグにジェスチャーをした。

両手をお腹の横に置き、手のひらを花の様な形にして示した。

それは、桜、つまり桜道捜査官を表現しようとしていたのだ。

しかし、スピルバーグには理解できなかった。

そこでビルは、自分のメモ帳に急いで「桜道」と書いた。

それを見て、ようやくスピルバーグは理解した。

「桜道捜査官に依頼致しました」

スピルバーグは必死に言った。

「ふーん、分かりました。しかし、今後公安に依頼する時は、直接個人に連絡するのではなく、公安部を通してください。では、失礼致します」

そう言って切野は電話を切ったが、ピノキオを睨んだ。

ピノキオも切野を睨み返し、二人はしばらく睨み合った。

その沈黙を破ったのは、山岡だった。

「もう確認は取れたんだからいいだろう。まだ取り調べをしていない銀行員も大勢いるし」

そう言われ、切野は仕方なく言った。

「…分かりました。桜道捜査官、もう帰っていいですよ」

悔しさを滲ませながらの言葉だった。

ピノキオは礼も言わず、怒ったように叫んだ。

「じゃあ、もう退職します!こんなところ、もう嫌です!!」

そう言って彼女は退職届を提出し、公安部を後にした。

しかし、警視庁の建物を出た瞬間、ピノキオはサイコパスな笑みを浮かべた。

ーこれで正当な理由で退職できた。しかも事件のことで怪しまれないー

全て計算通りだった。

そして捜査対象となっていた人見は、その様子を呆然と見つめていた。

ー伊集院さんは、僕にとって程遠い存在、まるで、かぐや姫の様だー

彼は心の中で、そう思っていた。

その後、ジョブズは東京地検の通信サービスを再開させた。

「はあ…」

夕焼けに染まるオレンジ色の空を見上げ、切野はため息をついた。

「何か手掛かりはないのかなあ」

疲れた声でそう言う。

「そんな初日から見つかるわけないだろう。切野君、君は頭がいいが、少し自信過剰だ。もう少し謙虚になりなさい」

山岡は厳しく言った。

「はーい…」

切野はそう答え、再びため息をついた。

そのとき、高木が、取調室へ向かって走ってきた。

「大変です! はあ、はあ…!!」

激しく息を切らしながら、高木は言った。

「どうした?」

切野が問い返した。

「自分が犯人だと名乗る銀行員が、突然現れました!!!」

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